TOEICの800点ってどれくらいのレベルなのかな?
自分でも取れるくらいの難易度か知りたい…
この記事ではこのような疑問にお答えします
この記事でわかること
- TOEIC800点のレベル感
- TOEC800点を取るために必要な英語力
- TOEIC800点を取ることののメリット
- TOEIC800点を取るための戦略
この記事を書いた人
TOEICを勉強していると、「800点が大台」って感じがしますよね。
とはいえ実際どれくらいのレベルなのか、そしてどれくらいの英語力があれば800点を取れるのかが分かりませんよね。
そこで今回は、TOEIC800点のレベル感や必要な英語力、さらには800点を取るための戦略まで徹底的に解説していきます。
「TOEIC800点が気になるけど実際のレベル感を知りたい。」「800点は自分でも取れるのかを知りたい。」と思っている人は最後まで読んでみてくださいね。
TOEIC800点のレベルはどれくらい?
TOEIC800点はひとことで言うと、「英語が十分にできるレベル」のスコアです。
なじみがある話題の会話や文章であればほぼ完全に理解できますし、相手にストレスを感じさせないようなスピードで返答ができます。
この章ではもう少し具体的に、TOEIC800点を取るのに必要なレベル感を以下の3つの観点から解説していきます。
- TOEIC800点を持っている人の割合
- TOEIC800点を取るために必要な英語力
- TOEIC800点を取るために必要な正答率
TOEIC800点は受験者のうちたったの上位13.1%
TOEIC800点を持っている人の割合は、過去3年間の結果を集計すると受験者全体の約13.1%しかいません。
受験者数 | 平均スコア | 800点以上の割合 | |
---|---|---|---|
2017年 | 96万1440人 | 582点 | 12.9% |
2018年 | 97万9474人 | 580点 | 12.8% |
2019年 | 83万954人 | 588点 | 13.6% |
平均 | 92万3956人 | 538点 | 13.1% |
- TOEIC Program DAA2018(和文)2019年6月版
- TOEICProgram DAA2019(和文)2019年6月版
- TOEIC ProgramDAA2020(和文)2020年7月版
を参考に作成
※2020年~2022年は抽選受験になっていたので集計から除外しています。
上の表を見てわかる通り、TOEIC800点はTOEIC受験者の約10人に1人しかいないかなり希少価値が高いスコアになっています。
さらに言えば、TOEICを受験していない人たちも含めるとTOEIC800点以上を持っている人の割合は、日本の生産年齢人口(15~64歳)のうちたったの0.16%しかおらず、そのすごさがハッキリとします。
人数にすると、なんと1000人に1人か2人しかいない計算に!
以上のことを考慮すると、TOEICを受けている人/いない人のどちらと比較してもかなりハイレベルなスコアであるといえます。
TOEIC800点を取るのに必要な正答率
TOEIC800点を目標にしたとき、どれくらいの正答率があれば800点を取れるのか。何問正解すれば800点を取れるのか気になりますよね。
結論、TOEIC800点を取るためには約80~82.5%の正答率が必要です。
問題数にすると、リスニング・リーディングそれぞれ約80問、合計160問正解するのが800点獲得のギリギリのラインになります。
この正答率と正解数の根拠は、TOEIC公式が公表している「スコアレンジ換算表」というものです。
TOEICスコアは1問○点という単純計算ではなく、以下のような「スコアレンジ換算表」というものから算出されると公表されています。
このスコアレンジ換算表によると、リスニング・リーディングそれぞれ約80問、合計160問正解すると825点ほど取れるということになっています。
換算点には幅があるので、このくらいが800点獲得のギリギリのラインだと言えると思います。
このように、TOEICで800点以上を取るには最低8割以上の正答率が必要なのです。
TOIEC800点を取るために必要な正答率について詳しく解説した記事もあるので、もう少し詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。
TOEIC800点を取るために必要な英語力
TOEIC800点を取るためには最低8割の正答率が必要だとわかりましたね。
次にこの章では、具体的にどれくらいのレベルの英語力が必要なのかを紹介していきます。
- 語彙力
- 文法力
- リスニング力
- リーディング力
以上4つの観点から、1つずつ詳しく解説していきますね。
①語彙力
まず語彙力ですが、TOEICで800点を取るためには約8500個もの英単語を覚える必要があると言われています。
高校を卒業した時点で、2,200語から3,000語に触れており、TOEIC500点レベルの人で約4,000語を覚えているとされているので、追加で4500~5500個も覚えなければいけない計算です。
現状500点レベルの場合、倍以上の単語を覚えないといけません。
単語や表現を知らなければ、リーディングもリスニングもできないので、かなりの語彙力が必要なのです。
②文法力
次に文法力ですが、TOEIC800点を取るためには高校英語レベルの文法をマスターしている必要があります。
高校英語レベルの文法とは、具体的には次の通りです。
高校レベルの英文法
- 時制
- 動名詞
- 不定詞
- 強調
- 関係代名詞
- 関係副詞
- 仮定法
- 分詞構文
TOEICではめちゃめちゃ複雑な文法は使われませんが、上記のような文法であれば当たり前のようにバンバン使われます。
文法の正しい知識がないとTOEIC全体、特にPart5や6の文法穴埋め問題などで点数を稼げません。
なのでTOEIC800点を取るには、英語を正しく理解できる高校レベルの文法をマスターしている必要があるのです。
③リスニング力
リスニング力については、放送される英語の8~9割を余裕をもって理解できるくらいの力が必要です。
「余裕をもって」というのは、正確に聞き取るのに精一杯なレベルではなく、放送された内容をしっかりと記憶しておくだけの余裕を持ってリスニングできることを意味します。
TOEICはメモ禁止なので、いくら正確に聞き取れても、内容を覚えておかないとスコアに直結しないんです。
ちなみにリスニング音声の8~9割を理解できるようになるためには語彙力や文法力に加えて、英語の発音についての知識や英語の音声変化にも慣れておく必要があります。
④リーディング力
リーディング力については、書かれていることの最低8割は理解できるくらいの力が必要です。
しかも正確に理解するだけでは時間が足りなくなってしまうので、最低でも約150WPMのペースで理解するリーディングスピードも必要です。
WPMとは、Words Per Minuteの略で、1分間に処理できる英単語の数を表します。
ちなみに日本人の平均WPMは80-100くらいだといわれていますので、かなり速いペースで読み進めなければならないことが分かるかと思います。
このように、TOEIC800点を取るためには正確さと速さの両方を兼ね備えたリーディング力が必要になります。
正確さとスピードを上げるためには、英語を瞬時に理解できるレベルの文法力や語彙力が必要になってきます!
TOEIC800点を取るのに必要な勉強時間
TOEIC800点を取るのに必要な英語力については分かりました。でもそのレベルになるには具体的に何時間くらい勉強すればいいんですか?
現在のスコアにもよりますが、TOEIC800点レベルに達するためには下記のように数百時間もの勉強時間が必要です。
例えば、今550点の人が3か月後、半年後、1年後を目標に850点を取ろうとした場合の、1日当たりの勉強時間は以下の通りです。
- 3ヵ月:約8時間
- 半年:約4時間
- 1年:約2時間
気が遠くなるような勉強時間にも思えますが、この表で示されている時間はあくまでも目安の時間で、勉強方法や使う参考書などによっては勉強時間の短縮も十分可能です。
実際、私はこんなに勉強してませんが800点、950点を取れましたので、めちゃめちゃ多く見積もった数字だと思ってください。
ですがそうはいっても数百時間の勉強が必要なのは間違いありませんので、それなりの勉強時間が必要であることを知っておきましょう。
TOEIC800点を取るのは大変だけどその分メリットは大きい
TOEIC800点はレベルが高いですが、取れれば大きなメリットがあります。
具体的には次の3つのように、キャリア面でのメリットが大きいです。
- キャリアの可能性が広がる
- 収入が上がる可能性がある
- 転職を有利に進められることがある
①キャリアの可能性が広がる
TOEIC800点を取得すれば、多くの企業において業務で使用できるくらいの英語力があると判断されるため、キャリアの可能性が大きく広がります。
例
- 海外担当部署への異動
- 海外赴任
- 英語力が必要な職業への転職
海外営業などの英語を使うような部署では、高い英語力を持つ人材が求められます。また、十分な英語力があれば、海外赴任の候補者に選ばれることもあります。
さらにグローバル化が進んだ現代では英語力を求める企業が多く、TOEICを応募の条件としていることも珍しくありません。
実体験ですが、転職エージェントでTOEIC800点以上のスコアを登録したころから、条件のいい求人や外資系の会社をたくさん紹介してもらえるようになった印象があります。
このように、TOEIC800点以上を取得すると世間からは「英語ができる人」として評価されるようになるので、今まで考えもしなかった、英語を使ったキャリアの可能性が増えるのがTOEIC800点を取るメリットの1つです。
②収入アップの可能性がある
TOEIC800点を取ると、収入アップにつながる可能性があるのも大きなメリットです。
例
- 報奨金や資格手当のおかげで収入アップ
- 海外出張や海外赴任することによる収入アップ
- 高収入な会社に転職して収入アップ
今所属している会社に資格手当などの制度があれば、TOEICを取得するだけで収入アップが期待できます。
この記事によると、TOEICの資格手当の相場は、3千円~2万円となっています。
毎月2万円ももらったら、それだけでも年間24万円にもなります!
ちなみに私の今の会社はTOEIC800点以上で毎月1万5千円の手当がもらえます。
また、社内で英語力が認められれば海外出張に行く機会が出てきたり、海外赴任をすることになったりと、収入が上がるチャンスが確実に増えます。
さらに転職をする場合でも、TOEIC800点というスコアで高い英語力を証明できれば、高待遇で採用される可能性が上がります。
実際、転職サイトのdodaが行った調査によると、TOEIC800点台を取得している人は平均年収約487万円であることがわかっています。
このように、TOEIC800点以上を取ることで収入アップにつながるのは大きなメリットだと言えます。
③転職を有利に進められることがある
TOEIC800点以上を持っていると、転職を有利に進められるのもメリットの1つです。
転職の求人には下記のように、TOEICスコアを応募条件に設定しているものが数多く見受けられます。
募集条件にTOEICスコアを設定している求人
TOEICスコアを持っていなければそもそも応募できませんし、800点以上を持っていれば他の応募者よりも存在が際立つので、書類選考の通過率も高くなることが期待できます。
その根拠として、大手転職サイトのdodaの調査により、TOEICのスコアを持っている人の方が持っていない人に比べて転職成功率が1.23倍高いことが分かっています。
実際私もTOEICスコアのおかげで、難なく今の会社への転職が決まりました。
また、en転職を運営しているエンワールドジャパンによるアンケートでも下記のような結果になっています。
このように、英語力を証明できるTOEICが転職活動において有利にはたらくことは間違いありません。
そして冒頭でもお伝えしたように800点は受験者の上位13%の希少な存在なので、転職において他の応募者よりも有利に転職活動を進めることができるのです。
転職におけるTOEICの価値については、『TOEICのスコアを持っていても 転職で意味ないって本当?【結論:意味あります!】』で詳しく解説しているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
TOEIC800点を取るための戦略
これまではTOEIC800点のレベルとメリットをお伝えしてきました。
そしてここまで読んでくれた方は、実際どうやって勉強していけばTOEIC800点を取れるのかと疑問に思っていると思います。
なのでこの章では、TOEIC800点を取るための戦略をお伝えしていきますね。
具体的な戦略は次の3つです。
- とにかく単語と文法を最優先で覚える
- 徹底的に苦手の把握と対策をする
- 毎日必ずコツコツ勉強する
1つずつ解説していきますね。
①とにかく単語と文法を最優先で覚える
TOEICのスコアを上げるにはとにかく語彙力と文法力を鍛えるのがもっとも重要です。
なぜなら単語と文法が分からなければ、リスニングとリーディングの両方において正確に英語を理解できないから。
単語と文法さえ分かってしまえば英語を正確に理解できるようになるので、あとはリスニング力と問題形式への対応力をアップさせるだけでTOEICのスコアは上がっていきます。
なので単語と文法を最優先で覚えるのが、TOEIC800点を取るために大事な戦略になります。
そうはいっても単語と文法を覚えるのが難しいんですよ…
そんな方のために、効率よく英単語を覚えるための方法を『【暗記が苦手でも大丈夫】TOEIC英単語の効率的な覚え方』で紹介しています。
また、文法の覚え方については『【TOEIC文法対策】勉強する順番と覚え方を徹底解説!おすすめ参考書も紹介』で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
②徹底的に苦手の把握と対策をする
TOEIC800点を取るためにはがむしゃらに勉強するのではなく、自分の苦手を徹底的に洗い出し、その弱点をピンポイントで対策する必要があります。
そのように弱点を徹底的に対策するためには、PDCAサイクルをしっかりと回すのが重要です。
TOEIC対策のPDCAサイクルは具体的には次の通りです。
TOEIC対策のPDCAサイクル
この中でもっとも大事なのはP(Plan)の弱点把握と勉強計画の作成です。
というのも、弱点を正確に洗い出して正しい学習計画を立てさえすれば、あとは勉強するだけで弱点を克服できるからです。
そして弱点を洗い出すためには、TOEIC公式問題集を解いて答え合わせをするのがもっとも効果的。
正解できないPartを洗い出し、間違えてしまう原因を突き詰めていけば自然と弱点が見えてきますので、まずは公式問題集を解いて弱点把握をするところから始めましょう。
ちなみに公式問題集の効果的な使い方については、『【知らないと遠回り】TOEIC公式問題集の正しい使い方を徹底解説!』で紹介しています。
PDCAのPで失敗しないようにぜひ参考にしてみてください。
③毎日必ずコツコツ勉強する
TOEICに限らず勉強全般に言えることですが、勉強を毎日継続するのも非常に重要です。
なぜなら、覚えたい情報を脳に繰り返しインプットすることでその情報が長期記憶として保存され、忘れない知識になっていくからです。
例えば、今日勉強した単語を復習せずに1週間後にテストされるよりも、毎日復習しておいたほうが絶対記憶に残りますよね。
単語に限らず文法や問題の解き方も同じことが言えます。毎日コツコツ勉強することで、勉強した知識や身につけたスキルを効率的に定着させられるのです。
1週間に1回5時間とか勉強しても、復習する機会がなければその5時間はほぼムダになってしまいます。
なのでTOEIC800点をとるためには、勉強を毎日継続しましょう。
勉強を継続するのが苦手な人は、『TOEIC勉強のモチベーションがない!対策と勉強を継続するコツをTOEIC950点が徹底解説』も読んでみてください。
短期間で確実にTOEIC800点を取るにはTOEICコーチングを利用するのも1つの手
この記事ではTOEIC800点のレベルと、800点を取るための戦略などをお伝えしてきました。
しかし、
- 弱点を正確に洗い出せる自信がない
- どのように学習計画を立てていいかわからない
- 自分1人では勉強を継続する自信がない
と感じている方は、TOEICコーチングサービスを利用するのも一つの手です。
TOEICコーチング式スクールはこんなサービス
- あなたの弱点を分析し、専用の学習プランを作ってくれる
- 学習の進捗に応じて、学習プランを調整してくれる
- 英語学習で分からないことをいつでも質問できる
- TOEIC学習を進める上での悩みや疑問に答えてくれる
- TOEIC学習のモチベーションをサポートしてくれる
実はTOEIC対策において一番大事なのは、弱点を洗い出す&ムダのない学習計画を立てるという一番最初のステップなのです。
弱点が分かっていてしっかりした学習計画があれば、ムダな努力をせずに最短でスコアアップを狙えますからね。
でも実際に弱点探しをして、明らかになった弱点をもとに学習計画を立てたり、勉強の成果に応じて学習計画を調整したりするのってかなりめんどくさいのも事実。
それに、そこまでしてTOEIC対策をしたことない人がほとんどだと思うので、正しくやれているかどうか確信が持てないんですよね。
その点TOEICコーチングでは、学習プラン設計から英語に関する疑問の解決、さらにはTOEIC学習の継続までプロが徹底的にサポートしてくれるので、勉強だけに集中できる環境を得られます。
勉強だけに集中できれば、当然その分はやくスコアアップできます。そしてはやくスコアアップできれば、その分はやく現状を変えることができます。
TOEIC800点を取りたいとは思っているけど、「むずかしそうだし時間がかかりそう」と思っている方は、英語学習のプロのサポートを受けながらTOEIC対策をするのも検討してみてください。
ちなみにおすすめのコーチングは、スタディサプリのパーソナルコーチングプランです。
高品質な動画教材と、コーチのサポートのおかげで短期間でスコアアップが可能です。
他にもいろいろなサービスがありますが、スタサプのTOEICコーチングはコスパが良すぎるので、選びきれない人はスタサプがおすすめです。
スタサプのほかにもいろいろなTOEICコーチングスクールを見たい人は、TOEIC950点の私が厳選している『TOEIC対策はコーチングで決まり!おすすめスクール4選』も読んでみてくださいね。
まとめ:TOEIC800点は一目おかれるレベル!転職にも役立ちます
この記事ではTOEIC800点のレベルと取得するメリット、そして800点を取るための戦略まで解説してきました。
本記事のおさらい
- TOEIC800点のレベル
- TOEIC800点は受験者のうちたったの上位13.1%
- TOEIC800点を取るには最低8割必要
- TOEIC800点を取るためには8~9割理解できる英語力が必要
- TOEIC800点を取るには数百時間の勉強する必要がある
- TOEIC800点を取るのは大変だけどその分メリットは大きい
- ①キャリアの可能性が広がる
- ②収入アップの可能性がある
- ③転職を有利に進められることがある
- TOEIC800点を取るための戦略
- ①とにかく単語と文法を最優先で覚える
- ②徹底的に苦手の把握と対策をする
- ③毎日必ずコツコツ勉強する
- 短期間で確実にTOEIC800点を取るにはTOEICコーチングを利用するのも1つの手
TOEIC800点は受験者のうち上位約13%、未受験の人も含めると0.16%となっているので、世間からは「英語ができる人」として評価されるレベルです。
なので取得できれば社内異動や転職など、キャリア面でかなりのメリットがあります。
とはいえ、TOEICで800点を取るためには正しい方法や手順で勉強しなければいけませんので、やみくもに勉強しないように注意してくださいね。
このブログではTOEICで800点以上を取るための勉強方法や攻略法を解説しているので、参考にしながらTOEIC800点を目指してみてください!
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