先読みが難しい…
先読みのコツとか練習方法を知りたい。
このようにお悩みの方へ、以下について解説していきます。
本記事の内容
- TOEICではそもそもなぜ先読みが必要なのか
- 難しくても先読みをするべき理由
- TOEICリスニング先読みのコツ
- コツをフル活用する先読みのやり方
- 先読みの練習方法
この記事を書いている私は、TOEIC950点を2回連続で取った経験があります。1回目はリスニング490点、2回目はリスニング満点でした!
先読みはTOEICリスニングのスコアアップのために必須級のテクニックですが、実際にやってみるとすごく難しいですよね。
そこで本記事では、先読みのコツとそれをフル活用した先読みのやり方をステップに分けて紹介していきます。
TOEICリスニングの先読みが苦手な人はぜひ最後まで読んでみてくださいね!
【大前提】先読みとはどんなテクニック?何のためにやるの?
先読みとは、TOEICリスニングのPart3と4で問題の本文が読まれる前に設問文を読んで集中して聞くポイントを絞り込むテクニックのことです。
先読みが必要な理由は、Part3と4の問題形式に関係があります。
Part3と4は、まずはじめに長めの会話やアナウンスが放送され、そのあとに3つの設問に答えるという形式になっています。
例題
Mは男性、Wは女性の発言です。
W: Do you have the cell phone number of the plumber that came last week? This pipe is still leaking.
M: Let me have a look at it. I think I can fix it myself. We don’t need to call that guy. He can’t do anything right.
W: I’ll go look for the toolbox. It should be somewhere in the basement. Do you need anything else?
M:A pair of vinyl gloves would help. Would you mind getting two?
Q1. What does the woman want to know?
- (A)How to repair the pipe
- (B)How to get in touch with the plumber
- (C)Where to find the toolbox
- (D)Where to go next week
Q2. When did the repair person come to their place?
- (A)Two days ago
- (B)A long time ago
- (C)Last week
- (D)Last month
Q3. What will the man most likely do next?
- (A)Do some DIY work
- (B)Go buy a pair of gloves
- (C)Call the plumber himself
- (D)Buy some stocks
選択肢を確認しないでいきなり音声を聞く場合は、読み上げられた内容を全て覚えておかなければいけませんよね。しかし、それだと完璧なリスニングと内容把握が必要なので非常に難しいです。
ですが先に選択肢を読んでおくことで、答えの根拠になる重要な部分に注目してリスニングできるようになります。
TOEICリスニングの本文は1回しか読まれないので、聞き逃したら正答するのはほぼ不可能です。
なので絶対に聞き取らなければいけない部分を把握するために、設問を前先読みしておく必要があるのです。
【難しくても頑張ろう】TOEICリスニングで先読みすべき理由3つ
先読みはたしかに難しいですが、やらないメリットよりもやるメリットの方が圧倒的に大きいです。
そこでこの章では、難しくても先読みをすべき理由を紹介していきます。
具体的には次の3つです。
- 先読み以外の方法は完璧に英語を聞き取るしかないから
- 聞くべきポイントを意識しながら会話文を聞けるから
- 問題においていかれることがなくなるから
①先読み以外の方法は完璧に英語を聞き取る方法しかないから
1つ目の理由は、先読みがTOEICリスニングでいいスコアを取る一番の近道だからです。
先読みをしない=どの部分が答えになるかも分からない状態ですよね。先読みをしない場合は何が聞かれても大丈夫なくらい、読まれる英語全てを聞き取って内容も全部覚えなければいけません。
そのレベルに達するまでに、果たして何年かかることか…
何が言いたいかというと、何を聞かれても答えられるような完璧なリスニング力を身につけるよりも、先読みをマスターしたほうがより早くスコアアップできるので、先読みをするべきだということです。
もちろん先読みをする場合でもある程度のリスニング力は必要となりますが、先に設問文を読んでおくことで完璧なリスニング力がなくても正解できるようになります。
なので、たとえ今の段階で先読みが難しいと感じていても先読みはできるようになるべきなのです。
②聞くべきポイントを意識しながら会話文を聞けるから
2つ目の理由は、聞くべきポイントを意識しながら会話文を聞けるからです。大体の話の内容を知るだけでなく、正解するために絶対覚えておくべき内容をピンポイントで把握できます。
例えば、設問内容が次の3つだとしましょう。
- Where would you hear this type of talk?
- Who should visit the website?
- What is the quickest way to get connected to a representative?
これらの設問をあらかじめ読んでおけば、次の3つは絶対に聞き取って覚える心構えができますよね。
- どこでの会話か
- 誰がウェブサイトにアクセスするのか
- 代表or代理人と1番早く連絡を取れる方法は何か
TOEICリスニングでは本文を聞くチャンスは1回限りです。重要じゃないと思って聞き流した部分が問われた場合は取り返しがつきません。
なので設問文を先読みしておいて、どんな情報を聞き取る必要があるのかを知っておけるので先読みをするべきなのです。
③問題においていかれることがなくなるから
3つ目の理由は、問題においていかれることがなくなるからです。
先読みをしていないと、次の画像のように音声を聞き取った後にやるべきことが多くなってしまいます。
このように本文を聞いたあとにやるべきことが多いと、問題を解き終わっていないのに次の問題が始まったりします。
ですが先読みをすることで、音声を聞き取った後にやるべきことを減らせます。
先読みをしておくと、答えになる部分を把握してリスニングに臨めるので一番時間がかかる「どんなこと話してたかな」と思いだすステップを飛ばして解答をマークできるようになります。
その結果、「まだマークしていないのに次の問題が始まる!」という状況をなくせるので、難しくてもTOEICリスニングでは先読みをするべきです。
TOEICリスニングで先読みをするときのコツ3つ
先読みをしたいけど難しいんですが…
そこでこの章ではTOEICリスニングで先読みをするコツを紹介します。
具体的には以下の3つがあります。
- 読むときは読むことだけに集中する
- 設問内容のポイントだけを把握する
- 設問文だけを読む
ではそれぞれ解説していきますね。
①先読みするときは読むことだけに集中する
1つ目のコツですが、先読みするときは読むことだけに集中しましょう。
先読みをするときは前の問題の設問文が読まれているわけですが、音声に意識がいってしまうと、先読みしている設問の内容が頭に入ってこなくなってしまいます。
例えばですが、歌詞のある曲を聞きながら小説を読んでも片方の内容しか入ってきませんよね。
なので、先読みしている最中に読まれる音声を遮断するために、耳をふさぐのをおすすめします。
耳をふさいで設問文を1つ読む→耳をふさぐのを一旦やめて、アナウンサーが今どの辺を読み上げているのかを確認する→耳をふさいで次の設問文を読む。を繰り返していきます。
ずっと耳をふさいでいると次の問題に入ったときに気付けなくなるので、どこが読み上げられているのかをこまめに確認しながら先読みするようにしましょう。
物理的に耳をふさぐことで、余計な情報が入ってこなくなるのでおすすめです。
②設問内容のポイントだけを把握する
2つ目のコツは、設問内容のポイントだけを把握することです。なぜなら設問内容のポイントだけを把握することで、設問文を読むスピードが速くなる上に設問内容を忘れづらくなるからです。
先読みをする時に絶対に把握したいポイントは次の3つです。
先読みでおさえるべきポイント
- 疑問詞
- 誰が/何が
- 何する
例
- Where does Tony work?→どこで、トニー、働いている?
- What is Tony’s problem?→何?トニーの問題
- Why are Mr. Logan and Tony not together?→なぜ、ローガンとトニー、一緒じゃない
大事な部分だけが分かればOKなので、設問を一字一句読む必要はありません。
設問文すべてを読むのではなく、重要なところだけを聞き取ることを意識してみてくださいね。
③設問文だけを読む
3つ目のコツは設問文だけを読むこと。なぜなら、選択肢を読むのは下記の理由で効果的ではないからです。
選択肢は先読みしなくていい理由
- 読む量が増えてあわただしくなり、リスニングに集中できないから
- 選択肢の3/4は間違っている情報で、頭が混乱するから
- 設問文と選択肢の全部を覚えておくのは不可能だから
選択肢まで先読みするということは、次の内容をすべて覚えるということです。
1. How often does this event take place?
- A) Monthly
- B) Four times a year
- C) Once a year
- D) Every four years
2. What will happen after the brunch?
- A) The people will be served drinks.
- B) An artist will show his drawings.
- C) The guests will introduce themselves.
- D) A poet will read a poem.
3. What do guests get to take home?
- A) Lunch
- B) A book of mythology
- C) A collection of poems
- D) A painting
どうでしょうか。これら全てを覚えるのは無理だと思いませんか?
私は絶対覚えられません。
大急ぎで読んでもどうせ忘れてしまう上に、頭が混乱するので選択肢を読むのは時間と労力のムダです。
なので先読みをするときは設問文だけを読むようにしましょう。
【5ステップ】TOEICリスニングの点数を上げる先読みのやり方
この章では、先読みのやり方を次の5ステップに分けて紹介していきます。
- Directionsの最中に、最初の設問を先に読んでおく
- 問題文を聞く
- 設問に答える
- 塗り終わった問題の設問文が読まれている間に、次の設問を先読みをする
- 以後、同じステップを繰り返す
1ステップずつ解説していきますね。
ステップ1: Directionsが読まれているときに1問目の設問文3つを読む
Part3や4がはじまると、まずはDirections(説明文)が読み上げられます。このDirectionsは聞く必要がないので、その間に1つ目の問題の設問文を先読みしましょう。
ポイント
- 耳をふさいだりしながら設問を先読みする
- 設問文だけを読む
- 絶対に聞き取って覚えるべきポイントをおさえる
選択肢は読まなくてもOKですよ!
ステップ2: 音声を聞く
Directionsの放送が終わって、Questions through〜 to〜が聞こえたら、音声を聞くことに集中します。
ポイント
- 読むのをやめて聞くことだけに集中する
- 先読みで予測した話の展開と、絶対に聞くべきポイントを意識してリスニングする
ステップ3: 設問に答える
本文を聞き終わったらすばやく問題を解いていきましょう。
設問文が放送されますが、自分のペースでどんどん解答をマークしましょう。次の問題の先読みが控えていますので、遅くても2つ目の設問が読み上げられている最中にはマークし終えましょう。
ポイント
- 2つ目の問題文が読み上げられる前に塗り終わる
- 焦って選択肢の内容を勘違いしないように注意
2つ目の問題文が読み上げられる前に塗り終わりたいですが、過度に焦って選択肢の内容を勘違いしないように注意しましょう。
ステップ4: 次の設問を先読みをする
解答をマークし終えたら、次の設問の先読みをはじめます。
3つ目の設問文が読まれてから、次の問題の本文が始まるまで25秒あります。最低でもこの25秒を確保して先読みをしていきましょう。
ポイント
- 3つ目の設問文が読まれはじめる前に先読みをはじめる
- 耳をふさいだりしながら設問を先読みする
- 設問文だけを読む
- 話の内容を予想しつつ、絶対に聞き取って覚えるべきポイントをおさえる
ステップ5: 以後、同じ手順を繰り返す
あとは、このサイクルをPart3と4が終わるまでこのステップを繰り返していきます。
本番で先読みと解答のリズムが狂うとパニックになってしまうので、リズムが崩れないように何度も練習しましょう。
先読みの練習は模試を解くだけ!模試が効果的な理由2つ
結論から言うと、先読みをマスターするには模試をたくさん解くのがおすすめです。
理由は下記の2つです。
- 設問文をすばやく理解する力が身につくから
- 先読み→リスニング→マークの理想的なリズムが身につくから
それぞれの理由について詳しく紹介していきますね。
①設問文をすばやく理解する力が身につくから
先読みの練習に模試が最適な1つ目の理由は、模試を繰り返し解くことで限られた時間内で設問文を理解するための力が身につくからです。
Part3と4では、前の問題の3つ目の設問文が読まれてから次の問題の本文が始まるまでの時間は約25秒しかありません。なのでその限られた時間で設問文3つを理解するスキルは必須です。
難しそうに聞こえますが、実は設問文ではシンプルな文法しか使われていません。なので設問文を急いで読むのに慣れさえすれば読むスピードは絶対に上がります。
その点、模試は1回分で設問文が69個もあるので設問文を一瞬で理解するのに慣れるために最適なのです。
はじめのうちは読み切れないかもしれませんが、この記事の最初の方で紹介したコツを活用しつつ模試で何度も練習しているうちに、だんだんと間に合うようになってくるので、根気よく練習を積み重ねましょう!
②先読み→リスニング→マークの理想的なリズムが身につくから
先読みの練習に模試が最適な2つ目の理由は、模試を繰り返し解くことで、先読み→リスニング→マークの理想的なリズムが身につくからです。
Part3と4では本文と設問文がどんどんと読み上げられていくので、数秒聞き取れないだけで最悪3問くらい捨てることになってしまいます。そうならないためには、先読み→リスニング→マークのリズムを最後までキープする必要があります。
このリズムは模試を何度も何度も練習することで、あなたの身体に染みついていきます。
模試は1回分で先読み~マークまでを23回も繰り返せるのでリズムを定着させるのに適しています。
リズムを定着させるのは正直大変ですが、リスニングで高得点を取るためには必要なことなので、頑張ってリズムを自分のものにしてくださいね!
ちなみに模試は、公式問題集と精選リスニング模試がおすすめです!
まとめ:先読みは難しいけど、習得できればリスニングスコアは確実にあがります
この記事では、TOEIC リスニングの先読みのコツとやり方、そして練習方法について解説してきました。
この記事のおさらい
- 【大前提】先読みは聞き取るべきポイントを把握するためのテクニック
- TOEICリスニングで先読みすべき理由3つ
- ①先読み以外の方法は完璧に英語を聞き取る方法しかないから
- ②聞くべきポイントを意識しながら会話文を聞けるから
- ③問題においていかれることがなくなるから
- TOEICリスニングで先読みをするときのコツ3つ
- ①先読みするときは読むことだけに集中する
- ②設問内容のポイントだけを把握する
- ③設問文だけを読む
- 【5ステップ】TOEICリスニングの点数を上げる先読みのやり方
- ステップ1: Directionsが読まれているときに1問目の設問文3つを読む
- ステップ2: 音声を聞く
- ステップ3: 設問に答える
- ステップ4: 次の設問を先読みをする
- ステップ5: 以後、同じ手順を繰り返す
- 先読みの練習は模試を解くだけでOKな理由2つ
- ①設問文をすばやく理解する力が身につくから
- ②先読み→リスニング→マークの理想的なリズムが身につくから
先読みは難しくて他の方法を探したくなりますが、他の方法は完璧なリスニング力が必要になるのでかなりハードルが高いです。
この記事で紹介したコツや手順を参考にして、何度も練習してみてください。
ポイントをおさえれば必ず先読みはできるようになるので、諦めずに頑張っていきましょう!
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