TOEICのPart7が苦手…
Part7を時間内で解く方法を知りたい。
このようにお悩みの方へ、以下について解説していきます。
本記事の内容
- TOEIC Part7の基本の解き方
- 文章の個数別の解き方
- 問題形式別の解き方
「この記事を書いている私は、TOEIC950点を2回連続で取った経験があります。リーディングの点数は1回目が460点で、2回目が455点でした。」
TOEIC Part7は疲れて集中力が落ちてきたころに長い文章を読んで理解する必要があり、解くのに時間がかかります。さらに時間にも追われているので、焦ってしまって正答率が上がりづらいですよね。
そこで本記事では、TOEIC Part7が苦手な人のために、 Part7をすばやく正確に解く方法などを紹介します。
TOEIC Part7が苦手な方は最後まで読んでみてください。
【大前提】Part7は飛ばし読みをしないほうが効率的
大前提ですが、Part7では飛ばし読みをしないでください。とにかく隅から隅まで文章を読みましょう。
なぜなら読み飛ばしたところが答えの根拠になったり、話の展開において重要なケースがあるからです。もしそうなってしまうと、結局戻ってきて読み直さなければいけなくなり、時間がムダになってしまうのです。
結局読み直すハメになるなら、はじめから読み飛ばさずに頭から順に文章を読んでいくべきですよね。
とはいえ全部をすばやく読む自信がないのですが…
そんな方でも大丈夫です。読み飛ばしをするよりも効率的な解き方を次の章から解説していきますので、続けて読んでみてくださいね。
【Part7共通】長文問題を時間内で終わらせる基本の解き方
この章では、Part7を時間内で終わらせるための正しい解き方を解説します。
Part7は次のように正しい順番とタイミングで設問と文章を読んでいけば、スムーズに問題を解いていけます。
- ステップ1. どんな種類の文章なのかを確認する
- ステップ2. 1つ目の設問を読む
- ステップ3. 文章を読んでいく
- ステップ4. 答えになりそうな情報が2つ見つかったら選択肢を見る
- ステップ5. 3、4を解答できるまで繰り返す。
- ステップ6. 次の設問を読む
それでは次の例題を使いながら、ステップごとに解説していきますね。
例題
ステップ1. どんな文章なのかを確認する
まずはこれから読む文章が、どんな文章なのかを確認しましょう。
なぜなら、まずはどんな文章なのかを確認することでその後の理解のスピードが格段に上がるからです。
どんな文章なのかを確認するためには、次の2カ所を見ればOKです。
- Questions ○○-○○ refer to the following〜.の部分
- 文章のタイトル
例
例題の場合、informationなので、何かしらのお知らせに関する文章だとわかります。
そして、Notice Board Space Available to Community Groupsと書いてあるので、掲示板のスペースが利用可能であることをお知らせする文章であることが分かりますね。
ちなみにメールの場合は件名がタイトルにあたるので、見逃さないようにしましょう。
本文を読む前でもこれだけの情報が得られるので、文章の種類とタイトルは必ず読みましょう。
文章によってはタイトルがない場合もあるので、その場合は文章の種類だけ把握しましょう。
ステップ2. 1つ目の設問を読む
次は、1つ目の設問を読みましょう。
なぜなら本文を読む前に設問を読むことで、答えを出すためにはどんな情報が必要なのかが分かった状態で文章を読めるからです。
例えば、ある文章を一通り読んでからランダムな質問をされるより、最初から質問を知ったうえで文章を読んだ方が、正答率が上がりますよね。
Part7も全く同じで、設問を知ったうえで文章を読めば正答率がグッと上がりますし、答えの根拠を探すスピードも格段に上がります。
例題
What is indicated about advertising space on the Mooringtown Library notice board?
この設問を読むと、図書館の掲示板にある広告欄についての説明が答えの根拠になりそうだとわかりますね。
なので本文を読むときは、図書館についての説明に注目して読んでいきます。
ステップ3. 文章を飛ばさずに読んでいく
設問を読んで注目すべき情報が分かったら、いよいよ文章を読んでいきます。
この時の注意点は、注目すべき情報だけを集めようとして、文章を飛ばさないことです。
読み飛ばすと、文脈を知らないと解けない問題や文章の要約を選ぶような問題が出たときに結局は戻ってくるハメになります。
ちなみに。
- 差出人
- 宛先
- 日付
なども後々大事になるケースがあるので、どんな情報でも読み飛ばさないように気をつけましょう。
ステップ4. 答えになりそうな情報が2つ見つかったら選択肢を見る
本文を読み進めている途中で、答えになりそうな情報が2つ見つかったら選択肢を見て、解答できないかを確認しましょう。
情報が見つかるたびに選択肢を見てもいいのですが、本文と選択肢を行ったり来たりする時間がもったいないですよね。なので、答えになりそうな情報が2つ見つかったら選択肢を見た方が時間の節約になります。
例
注目すべきは掲示板にある広告欄についての説明でしたので、広告欄についての説明に注目して文章を読んでいきます。すると、
- free advertising space(無料の広告スペース)
- located outside the front entrance(エントランスの外にある)
という情報が2つ見つかりました。
とりあえず情報2つが見つかったので、ここで選択肢を読みます。
- (A) It can be used for any length of time.
- (B) It is open to all area businesses.
- (C) It is intended mainly for sporting events.
- (D) It is available at no charge.
手に入れた情報2つと選択肢を照らし合わせてみると、(D)が正解だとわかります。
もし情報を2つを記憶しておけないのなら、時間はかかりますが情報を1つ見つけるたびに選択肢を見ても大丈夫です。逆に、記憶するのが得意であれば一気に情報を3つ4つ見つけるのもOKです。
自分に合った方法にアレンジして効率よく問題を解いていきましょう!
ステップ5. 答えが見つからなかったらステップ3と4をもう一度
もしもステップ4で解答できなかった場合は、文章を読む→情報を2つ見つけたら選択肢を見る、のステップをもう一度やりましょう。
1つの設問の答えは1つの段落にまとまっていることが多いので、「文章を読む→情報を2つ見つけたら選択肢を見る」のサイクルは2回ほどやれば正解を導き出せるはずです。
もしも2、3回繰り返したのに正解が分からない場合は、情報を見落としている可能性があります。その場合は、選択肢をよく読んで、当てはまる情報がなかったかどうかをもう一度よく考えてみましょう。
どこまで読んでもマークできないときは、「おかしいぞ」と疑うことを心がけましょう。
ステップ6. 次の設問を読む
解答できたら、本文の続きを読む前に次の設問を読みます。
設問を読む→文章を読んで情報を探す→解答する。このサイクルの最初「設問を読む」に戻ってきました。
このあともステップ2~5をひたすら繰り返していくのがPart7の正しい解き方です。
TOEIC950点を取る努力をする中で見つけた、1番ムダがなく確実な解き方です!Part7をどういう順番で解けばいいか分からない人は参考にしてください。
補足. 設問がアバウトすぎたら選択肢をチラ見しよう
設問を読んだときに、設問文がアバウトすぎてどんな情報を拾ったらいいかが分からない場合があります。
例
What is suggested about ○○?(○○について何が示唆されていますか?)のような設問のとき。
アバウトすぎてどんな情報に注目すべきか分かりづらいですよね。
こんなときは選択肢をチラ見して、どんな情報が選択肢に含まれているのかを確認しましょう。そうすることで、大体どんな感じの情報が正解になりそうなのかが理解できます。
ダブルパッセージ、トリプルパッセージを解くのに大事なこと2つ
この章では、ダブルパッセージとトリプルパッセージの解き方を解説します。
ダブル/トリプルパッセージでは、2~3つの文章を読んで5つの設問に答えています。どれか1つの文章だけで答えを出せる問題と、複数の文章を読んで答えを出す設問の2種類があります。
複数の文章がありますが、基本的には先ほど紹介した解き方で解いていきます。
ですが、次の2点を意識して解いていくのが大事になります。
- すべての文章の概要を最初に確認する
- 情報を関連付けることを意識しながら読む
それではそれぞれどういうことか解説していきますね。
①すべての文章の概要を最初に確認する
まずはじめに、すべての文章の概要を最初に確認することを特に意識しましょう。
なぜなら、どの文章に何が書かれているかが分からないと、読むべき文章が分からなくて時間をムダにしてしまうからです。
時間をかけて1つ目の文章を全部読んだのに、結局2つ目の文章の1行目に答えがあった…
なんて経験をしたことありませんか?
そんな風に時間をムダにしないためには、次の部分を読んで概要を把握するのが効果的です。
- Questions ○○-○○ refer to the following〜.の部分
- 文章のタイトル
- それぞれの文章の1文目
注意:必ずすべての文章について確認しておくこと!
基本の解き方でも文章の種類やタイトルを確認しましたね。ですがダブル/トリプルパッセージの場合は、それぞれの文章の1行目も必ず読んでください。
なぜなら1行目を読むことで、それぞれの文章にどんなことが書かれているかが大体わかるからです。
例題
ぞれぞれの文章について確認すると次のことが分かります。
- 1つ目の文章:家用ペンキの広告文
- 2つ目の文章:注文番号#3397の購入確認画面
- 3つ目の文章:配送後の注文番号#3397についての問い合わせメール
これらを確認した上で1つ目の設問を確認すると、In the advertisement, the word “top” in paragraph 1, line 2, is closest in meaning to となっています。親切にも、In the advertisementと書かれているので、1つ目の文章を読めばいいと分かりますね。
2つ目の設問は、What are Sparky Paints customers advised to do?となっています。設問だけではざっくりしすぎているので基本の解き方でも開設したように選択肢を見てみましょう。するとVisit a store to compare paint colors.などと、購入前にすべきことが選択肢に書かれているので、広告、つまり1文目を読むべきだと推測できます。
1問目は1つ目の文章、2問目は1つ目か2つ目の文章に答えがある」なんて覚え方をしていると時間をロスする可能性があります。
このように、本文を読み始める前にどの文章に何が書いてあるかが大体わかれば、答えに関係ない本文を読む時間をカットできます。
なのでダブル、トリプルパッセージの場合は、まずはじめに全部の文章の概要を最初に確認することを特に強く意識して取り組むようにしましょう。
②情報を関連付けることを意識しながら読む
2つ目に意識すべきことは、それぞれの文章で出てくる情報を関連付けることを意識しながら読むことです。
なぜならダブル、トリプルパッセージでは、異なる2つもしくは3つのの文章の情報を組み合わせて正解を導き出す問題がたくさん出題されるからです。
それぞれの文章に出てくる情報を単体で認識してしまうと、結局文章を行ったり来たりして読まなければいけなくなって時間がもったいないです。なので、それぞれの文章で出てくる情報を関連付けながら読むことを心がけましょう。
ちなみに「条件」を示している部分があったら、ほぼ100%の確率で答えに関係する情報ですので絶対に意識して読みましょう!
例題
※)1つ目の文章は1問目2問目を解く過程で全部読み切っている前提です。
No. 198 What is most likely true about order #3397 ?
先ほどは、まず初めに以下の3つを確認しましたね。
- 1つ目の文章:家用ペンキの広告文
- 2つ目の文章:注文番号#3397の購入確認画面
- 3つ目の文章:配送後の注文番号#3397についての問い合わせメール
#3397について書かれているのは2つ目、3つ目ですね。まずは、2つ目の文章を見てみると、次のような情報が載っています。
- 注文した商品、数、値段
- 消費税、送料
この段階で情報が目立った情報が2つ出てきたので、選択肢を確認します。
- (A) It arrived within two business days.
- (B) It included an extra sample.
- (C) It was shipped in February.
- (D) It contained four gallons of paint.
実は1つ目の文章を意識して読んでいると、この時点で答えが分かってしまいます。
- 1つ目の文章:within 2 business days for an additional expedited shipping fee.
- 2つ目の文章:Expedited shipping $18.99
の2つの情報から、答えが(A)だと分かるわけです。
1つ目の文章に出てきた情報を単体でとらえていると、2つ目の文章を読んだ後に結局戻って読んでしまいそうな設問です。しかし1つ目の文章を読んでいるときに、読み取った情報を他の文章の情報と関連付けようと意識しておくことで、スムーズに問題を解けるようになります。
しかも「追加料金を払ったら2営業日以内でお届け」は、条件を表す情報です。このように、条件の部分はほぼ100%正解に関連する情報なので超重要です。
情報は単体ではなく、関連付けることを意識することを意識するのが重要です。
Part7の解き方の本質を覚えれば問題形式別の解き方は覚えなくてもOK
Part7には次のようにいろいろな種類の問題があります。
- 内容把握問題
- 全体把握問題
- 選択肢検証問題
- NOT問題
- 文挿入問題
- 語彙問題
- 意図把握
それぞれ個別の解き方を覚える方法もありますが、覚えることが多すぎて大変だと感じたことはありませんか?
各問題形式についてのテクニックを覚えるよりも、すべての問題に対応できるPart7の解き方の本質的な解き方を身につけてしまえば、少ない労力でPart7を解くスピードと正答率を上げられます。
Part7の本質的な解き方は、次の3つ。
- 読み飛ばさない
- まずはどんな文章なのかを確認する
- 設問を読んで必要な情報に目星をつけてから本文を読む
そしてこの本質をおさえた解き方が、冒頭で紹介した方法です。(アンカーリンク)
はじめはどんな文章なのかを確認するのを忘れてしまったりしますが、慣れてくれば流れが分かってきてスムーズに解けるようになりますので、ひたすら練習を繰り返しましょう。
Part7の解き方をマスターするのにおすすめな問題集
この章ではPart7の解き方をマスターするのにおすすめな問題集を紹介していきます。
具体的には次の2つです。
- 式問題集
- TOEIC®テスト新形式精選模試リーディング
一つずつ紹介していきますね。
①公式問題集
Part7に限らず、TOEIC学習をしている人なら必ず1冊は持っておきたい問題集です。
TOEICの公式が制作している問題集なので、信頼性がバツグンです。
- 問題文の長さ
- 問題文の難しさ
- 設問の難しさ
- 出てくる単語や文法
どれをとっても本番と同じクオリティーなので、Part7を含めた全般的な対策にぴったりです。
私は2回連続でTOEIC950点を取りましたが、公式問題集は必ず使っていました!
②TOEIC® L&Rテスト精選模試 リーディング
1冊でリーディングパート5回分、問題数にして500問も掲載されている模試です。Part7だけでも54問×5回分で270問もあるので、十分すぎるくらいに特訓できるのが嬉しいですね。
公式問題集の2回分だけでは不安な人は、この模試も合わせて使うことで、網羅的にTOEICのPart7対策ができます。
5回分の模試と丁寧な解説つきで約2000円とコスパ最強なので、徹底的にTOEIC対策をしたい方はぜひ手に取ってみてください。
これらの模試を使って、今回紹介したPart7の解き方を繰り返し練習すれば、Part7を解くスピードと正答率は確実に上がっていきます!
まとめ:TOEIC Part7は正しい解き方で解けばスコアは上がる!
この記事では、TOEIC Part7の正しい解き方について解説してきました。
この記事のおさらい
- 【大前提】Part7は飛ばし読みをしないほうが効率的
- 【Part7共通】長文問題を時間内で終わらせる基本の解き方
- ステップ1. どんな文章なのかを確認する
- ステップ2. 1つ目の設問を読む
- ステップ3. 文章を飛ばさずに読んでいく
- ステップ4. 答えになりそうな情報が2つ見つかったら選択肢を見る
- ステップ5. 答えが見つからなかったらステップ3と4をもう一度
- ステップ6. 次の設問を読む
- 補足. 設問がアバウトすぎたら選択肢をチラ見する
- ダブルパッセージ、トリプルパッセージを解くのに大事なこと2つ
- ①すべての文章の概要を最初に確認する
- ②情報を関連付けることを意識しながら読む
- Part7の解き方の本質を覚えれば問題形式別の解き方は覚えなくてもOK
- Part7の解き方をマスターするのにおすすめな問題集
- ①TOEIC公式問題集
- ②TOEIC® L&Rテスト精選模試 リーディング
TOEIC Part7は疲れて集中力が落ちてきたころに長文を読む必要があるので、解き方をしっかり決めておかないと、本番でボロボロになってしまいます。
なので、本記事で紹介したPart7の解き方を繰り返し練習してマスターして、どんな問題が来ても万全な状態で問題を解けるようになってくださいね。
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