TOEICのPart3が難しい…
Part3対策になる勉強法を知りたい。
このようにお悩みの方へ、以下について解説していきます。
本記事の内容
- TOEIC Part3の問題形式
- TOEIC Part3を解くコツ
- コツをフル活用してPart3を解く方法
- Part3対策でよくある悩みと解決策
この記事を書いている私は、TOEIC950点を2回連続で取った経験があります。1回目はリスニング490点、2回目はリスニング満点でした!
TOEICのPart3は長めの会話の内容を聞いて覚えて、解答するという3つのことをやらなければいけないので、すごくむずかしいですよね。
そこで本記事では、TOEICのPart3を解くコツとそれをフル活用して解く方法を紹介していきます。
TOEIC Par3が苦手な人はぜひ最後まで読んでみてくださいね!
TOEIC Part3の問題形式と解き方
Part3をひとことで表すと、一連の会話を聞いた上で3つの設問に答えるパートです。
まずはじめに2人または3人による会話が読み上げられ、そしてその次にそれぞれ3つの設問の選択肢が読み上げられるので、それぞれの設問に答えるという形式です。
ちなみにPart1, 2とは違って、選択肢が問題用紙に書かれているのも特徴です。
例題
Mは男性、Wは女性の発言です。
W: Do you have the cell phone number of the plumber that came last week? This pipe is still leaking.
M: Let me have a look at it. I think I can fix it myself. We don’t need to call that guy. He can’t do anything right.
W: I’ll go look for the toolbox. It should be somewhere in the basement. Do you need anything else?
M:A pair of vinyl gloves would help. Would you mind getting two?
Q1. What does the woman want to know?
- (A)How to repair the pipe
- (B)How to get in touch with the plumber
- (C)Where to find the toolbox
- (D)Where to go next week
Q2. When did the repair person come to their place?
- (A)Two days ago
- (B)A long time ago
- (C)Last week
- (D)Last month
Q3. What will the man most likely do next?
- (A)Do some DIY work
- (B)Go buy a pair of gloves
- (C)Call the plumber himself
- (D)Buy some stocks
解き方
Q1は、「女性は何を知りたいと思っていますか。」という問題。
会話の最初にDo you have the cell phone number of the plumber that came last week?(先週来た配管業者の電話番号分かる?)と言っていました。つまり「配管業者の携帯電話番号が知りたいということなので(B)が正解になります。
Q2は、 「いつ話し手たちの家に配管業者が来ましたか?」という問題
先ほどと同じく、会話の最初にDo you have the cell phone number of the plumber that came last week?(先週来た配管業者の電話番号分かる?)と言っていたので(C) が正解になります。
Q3は、「 男性は次に何をすると考えられますか?」という問題。
男性がI can fix it myself「僕が自分で修理できるよ」と言っていました。さらに、その発言を受けて女性が、 I’ll go look for the toolbox.(工具箱を探してくるね。)と言っていたことから、男性は自力で修理すると理解できます。なので(A)が正解になります。
※ DIY(= Do It Yourself)は自分で修理や製作をするいわゆる「日曜大工」のこと。 I can fix it myself が言い換えられてこのような表現になっていました。
この例題から分かるように、TOEIC Part3では下記のようなことを意識してリスニングする必要があります。
TOEIC Part3で意識すること
- 誰が、どんな発言をしたのか
- 話の流れ、会話している状況を把握する
- 会話の内容を覚えておく
- 設問を素早く読む
Part3での会話は一度しか読まれないので、内容をしっかりと理解・記憶するのが重要なパートになります。
TOEIC Part3を解くコツ3つ
TOEIC Part3を解くコツは次の3つです。
- 問題文を先読みする
- シチュエーションを映像化する
- 聞くときは聞くことだけに集中する
それでは1つずつ解説していきますね。
①設問文だけを先読みする
1つ目のコツは、設問文を先読みする方法です。
先読みとは、設問の本文が読み上げられる前に、次の問題の設問内容を読む方法。
具体的には以下の画像のようなイメージ。
なぜ先読みをするのかというと、会話の中で注意して聞くべきポイントや覚えておくべきポイントを抑えたうえでリスニングすることで正答率がグッと上がるからです。
そして先読みをするときのコツは、設問の内容を簡潔にまとめること。具体的には次のような感じですね。
先読みをするときのコツ
- What does the woman want to know?→女性、何を知りたい?
- When did the repair person come to their place?→修理屋、いつ来た?
- What will the man most likely do next?→男、このあと何する?
できるだけ簡潔にまとめて、会話のどこに注目して聞けばいいかが分かるようにしましょう。
ちなみに選択肢は読まなくてOKです。シンプルに時間が足りないのと、間違った選択肢などの関係ない情報が頭に入ってきてしまうからです。
②会話のシチュエーションを映像化する
2つ目のコツは、聞いた英語を文字に変換して理解しようとするのではなく映像化してみることです。
Part2では問題を解くまでの間、会話の内容を覚えておく必要がありますよね。ですが聞き取った内容を文字に変換して覚えておこうとしても、頭から内容が抜け落ちていってしまいます。
しかし聞き取った英語を映像化することで、内容を効率よく記憶できます。なぜなら、人間の脳は何かを覚えるときは文字としてではなく映像化して覚えるのが得意だからです。
昔あったことを思い出すときって、文字としてではなく映像として頭に浮かびますよね。
冒頭の例題でいうと、Do you have the cell phone number of the plumber that came last week? This pipe is still leaking. と聞こえたら、ビショビショの台所でスマホ片手に困った顔をして立っている女性を思い浮かべるといった感じです。
シチュエーションが映像化できれば聞いた内容が頭に残りやすい上に、次の展開も予想できたりするのでおすすめです。
③聞くときは聞くことだけに集中する
3つ目のコツは聞くときは聞くことだけに集中するということ。
どういうことか補足すると、リスニングしながら設問文や選択肢を読んで選ぶのはやめましょうということです。なぜなら、聞くのと読むのを両方やろうとするとどっちも中途半端になってしまうからです。
例えばですが、歌詞のある曲を聞きながら小説を読んでも片方の内容しか入ってきませんよね。それどころかどっちの内容も頭に入ってこないことすらありえます。
リスニングの時も同じで、英語を聞きながら「どんな問題かな?」「どの選択肢が正解かな?」と考えていると、いつの間にかどちらか片方がおろそかになってしまいます。
なので、聞くときは聞く。読むときは読む。を徹底するようにしましょう。
【5ステップ】解くコツをフル活用したTOEIC Part3の解き方
先ほど紹介したコツをフル活用したTOEIC Part3の解き方を紹介します。
具体的には次の5ステップになります。
- ステップ1:Directionsの最中にQ32-Q34の先読みをする
- ステップ2:音声を聞く
- ステップ3:設問に答える
- ステップ4:次の設問を先読みをする
- ステップ5:以後、同じ手順を繰り返す
順番に説明していきますね。
ステップ1. Directionsが読まれているときに最初の問題の先読みをする
まずPart3がはじまってDirectionsが読まれている間に、1つ目の問題の設問文を先読みしましょう。
まずはじめに、Part3の冒頭ではDirectionsと呼ばれる説明が放送されます。これはPart3の概要を説明しているだけなので、聞く必要はありません。なのでDirectionsが流れている間に、最初の問題であるQ32-Q34の設問文を先読みしましょう。
ポイント
- Directionsは耳からシャットアウトして、設問文を読むのに集中!
- 先読みをするときは設問分の内容を簡潔にまとめる!
のんきにDirectionsを聞いている暇はありませんよ。
ステップ2. 音声を聞く
Directionsが終わって、Questions 32 through 34 refer to the following conversation.が聞こえたら、音声を聞くことに集中します。
私は目をつぶってシチュエーションを映像化しています。
ポイント
- 読むのを一旦やめて聞くことだけに集中する!
- シチュエーションを思い浮かべる!
ステップ3. 設問に答える
本文を聞き終わったらすばやく問題を解いていきましょう。
会話が流れ終わったら、3つの設問文が順番に放送されます。それぞれの設問は約8秒間のインターバルで次々と読み上げられていきます。
設問文が放送されますが、自分のペースでどんどん解答をマークしましょう。次の問題の先読みが控えていますので、遅くても2つ目の設問が読み上げられている最中にはマークし終えましょう。
ポイント
- 2つ目の問題文が読み上げられる前に塗り終わる
- 焦って選択肢の内容を勘違いしないように注意
2つ目の問題文が読み上げられる前に塗り終わりたいですが、過度に焦って選択肢の内容を勘違いしないように注意しましょう。
ステップ4. 次の設問を先読みをする
解答をマークし終えたら、次の設問の先読みをはじめます。
マークし終えたら次の問題に気持ちを切り替えて先読みしましょう。
次の問題が始まる合図である、Questions ○○ through ○○ refer to the following conversation.という音声が聞こえるまでに集中して先読みをしましょう。
ポイント
- 前の問題の設問分は耳からシャットアウトして、次の設問文を読むのに集中!
- 先読みをするときは設問文の内容を簡潔にまとめる!
問題を解き終えたらすぐに先読みを始めます。選択肢は読まなくてもOKですよ!
ステップ5. 以後、同じ手順を繰り返す
あとは、このサイクルをPart3の最後までこのステップを繰り返していきます。
本番で先読みと解答のリズムが狂うとパニックになってしまうので、リズムが崩れないように何度も練習しましょう。
TOEIC Part3で満点攻略するための勉強法
TOEIC Part3を全問正解するための勉強方法は次の3つです。
- 英語を訳さずにそのまま理解できるようにする
- 設問をササっと読める速読力を身に着ける
- 先読み→解答のリズムに慣れるために繰り返し練習問題を解く
1つずつ解説していきますね。
①英語を訳さずにそのまま理解できるようにする
Part3の正答率を上げるためには、英語を訳さずにそのまま理解できるようになりましょう。
とくにPart3では聞こえた英語を頭の中で訳していると絶対に間に合いませんし、集中力にも限界が来ます。
いやいや、簡単に言うけどレベルが高すぎますよ。
たしかに英語を英語で理解するって聞くとすごく難しく感じますが、聞こえた英語を直接映像に変換するイメージで取り組んでみるとやりやすいですよ。
zebraと聞こえたら、白黒のシマウマを思い浮かべるようなイメージです。「zebra→シマウマ」と文字で考えるのはNGですよ!
具体的にはどうやってその練習をしたらいいんですか?
英語を見聞きしたらとにかく映像に変換することをおすすめします!
私たち日本人は、受けてきた教育のせいで英語を日本語に変換する悪いクセがついてしまっています。このクセを直すには、英語を見聞きしたらとにかく映像に変換しましょう。
クセのせいで最初は日本語に変換してしまいますが、繰り返しているうちに英語→映像が直結するようになるので、根気よく取り組みましょう。
②設問をササっと読める速読力を身に着ける
Part3の正答率を上げるためには、設問をすばやく読める速読力を身につけましょう。なぜなら、設問文を読むのが遅いと先読みが出来なくなってしまうからです。
この記事でお伝えしてきたように、Part3の正答率を上げるには設問分の先読みが必須です。そして先読みをするためには、英語をすばやく正確に読む必要があります。
その速読力はどうやって身につけるんですか?
Part3で役立つ速読力を身につけるには、選択肢くらいの短い英文の要約を数秒でつかむ練習がおすすめです。
特に、模試のリスニングパートを使って選択肢を瞬間的に理解する練習をするのが即効性があります。
おすすめな模試は以下の2つ。
公式問題集にはTOEICの問題を開発している機関が作った問題だけが収録されているので、本番さながらの選択肢で速読の練習ができます。
精選模試にはリスニングパートの模試が5回分も収録されているので、大量の問題で速読の練習ができます。
どちらもリスニングの対策には必須級の問題集なので、リスニングの点数を上げたい方はぜひチェックしてみてください。
③先読み→解答のリズムに慣れるために繰り返し練習問題を解く
3つ目の勉強法は、先読み→解答のリズムに慣れるために繰り返し練習問題を解くことです。
本番でいきなり先読みに挑戦しても、先読みと回答のリズムが確実に崩れてパニックになってしまいます。
TOEIC受験2回目くらいの時に実証済みです。1回テンポが崩れると焦ってボロボロになっていきました…
つまりPart3は先読みとリスニング、そして解答のリズムを崩さないように繰り返し練習することが超重要なのです。
「結局繰り返して慣れるだけかよ」と思われてしまいそうですが、その通りなのです。基本的な英語力が身についているのであれば、各Part特化の対策は練習を繰り返すしかありません。
とくにPart3はリスニングと先読みで忙しくなりがちなので、自分の解答リズムを確立できるまで何度も練習しましょう!
TOEIC Part3対策でよくある悩み3つ
ここから先は、TOEIC Part3対策でよくある次の悩みと、その解決策を紹介します。
- 聞いた内容を覚えられない
- シチュエーションを想像できない
- 先読みができない
それでは1つずつ解説していきます。
①聞いた内容を覚えられない
1つ目の悩みが、聞いた内容が覚えられないというもの。英語を聞くのに精一杯で、少し前に聞いた内容が頭から抜け落ちていくんですよね。
この悩みは先読みをすることで解決できます。
なぜなら設問文を先読みをしておけば、覚えておくべき内容を知った上でリスニングに臨めるからです。聞くべき内容を絞ってリスニングすることで、脳の限られたスペースに必要な情報を残しておけるようになります。
聞きながら答えをマークすればいいんじゃない?
リスニングしながらマークするのはおすすめしません。リスニングしながらマークするためには、本文を聞きつつ選択肢を読む必要があり、どっちも中途半端になってしまいます。
設問を先読みするときは読むことだけに、本文を聞くときは聞くことだけに集中して問題を解くように意識してみてください。
②先読みができない
2つ目のよくある悩みが、先読みができないというもの。先読みしていたはずが、いつのまにか音声に追いつかれてしまうんですよね。
この悩みは先読みする時は次の3つだけに注目して読むことを意識すれば解決できます。
- 疑問詞
- 誰が/何が
- 何する
具体的にどういうことか、例をあげてみますね。
例
- Where does Tony work?→どこで、トニー、働いている?
- What is Tony’s problem?→何?トニーの問題
- Why are Mr. Logan and Tony not together?→なぜ、ローガンとトニー、一緒じゃない
このように設問文の大事な部分だけに注目すれば、先読みのスピードが速くなります。
設問文すべてを読むのではなく、重要なところだけを聞き取ることを意識してみてくださいね。
③シチュエーションを想像できない
3つ目の悩みが、シチュエーションを想像できないというもの。
この悩みは語彙力を増やすことで解決できることが多いです。なぜなら、語彙力を増やせばその分鮮明に状況をイメージできるようになるからです。
例
After the arrival of the United Nations soldiers, tension in the area began to ease.という文章があったとして、United Nationsの意味を知らなかったとしましょう。
「なんでその軍隊が来ただけでその地区の緊迫感が緩和されるんだ?いったいどんな軍隊なんだ?」と思いますよね。
ですが、United Nationsが国連だと知っていれば、「各国が集結した国連軍が来たなら、そりゃ頭も冷えて緊張感が和らぐか」と状況を具体的に想像できます。
このように語彙力が豊富であればあるほど、状況を想像する精度や解像度は高くなっていきます。
なので、シチュエーションを上手く想像できない方は単語勉強などをして語彙力の強化をすることで悩みが解決できます。
TOEICPart3対策におすすめの参考書
ここからはTOEIC Part3対策におすすめの参考書を紹介します。
具体的には以下2つの参考書があれば十分です。
- 公式問題集
- TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング
正直この2つがあれば、Part3を含めたほとんどのパートの対策ができます。
それぞれのおすすめポイントを紹介しますね。
①公式問題集
TOEICテストを開発しているETSという機関が作った、本番にもっとも近い問題集です。本番同様の問題が本番2回分収録されています。
本番と同じナレーターでリスニングできる上、質問文の長さや難しさが本番と同じレベルなので、Part3対策にぴったりの模試になっています。
Part3だけではなく、TOEIC全Partの対策にも使えるので、TOEICを受ける人は必ず持っておきたい1冊です。
ちなみに公式問題集はいくつか出版されていますが、最近の傾向がバッチリおさえられている最新版を使うのがおすすめです。
②TOEIC® L&Rテスト精選模試 リスニング
1冊でリスニングパート5回分、問題数にして500問も掲載されている模試です。Part3だけでも39問×5回分で195問、会話の数は13×5で65個もあるので、十分すぎるくらいに特訓できるのが嬉しいですね。
公式問題集の2回分だけでは不安な人は、この模試も合わせて使うことで、網羅的にTOEICのPart3対策ができます。
5回分の模試と丁寧な解説つきで約2000円とコスパ最強なので、徹底的にTOEIC対策をしたい方はぜひ手に取ってみてください。
まとめ:TOEIC Part3はコツを活用して解こう!
この記事では、TOEIC Part3を解くコツと解き方、そして勉強方法について解説してきました。
この記事のおさらい
- TOEICPart3の問題形式と解き方
- TOEIC Part3を解くコツ
- ①設問文だけを先読みする
- ②会話のシチュエーションを映像化する
- ③聞くときは聞くことだけに集中する
- 【5ステップ】解くコツをフル活用したTOEIC Part3の解き方
- ステップ1. Directionsが読まれているときに最初の問題の先読みをする
- ステップ2. 音声を聞く
- ステップ3. 設問に答える
- ステップ4. 次の設問を先読みをする
- ステップ5. 以後、同じ手順を繰り返す
- TOEICPart3で満点攻略するための勉強法
- ①見えたものを直接変換して、英語をそのまま理解する練習
- ②短い英文を使って、設問を速読する練習
- ③繰り返し練習問題を解いて先読み→解答のリズムに慣れる
- TOEIC Part3対策でよくある悩みと対策
- ①聞いた内容を覚えられない→先読みをする
- ②先読みができない→読むポイントを絞って先読みする
- ③シチュエーションを想像できない→語彙力を増やす
- TOEICPart3対策におすすめの参考書
- ①公式問題集
- ②TOEIC® L&Rテスト精選模試 リスニング
TOEIC Part3はただ音声を聞いているだけでは内容を忘れてしまいます。かといって聞きながら選択肢を選んでいると、聞き取れないし問題も解けなくなってしまいます。なので先読みをして、聞くときは聞く、読むときは読むを徹底する必要があります。
本記事ではPart3の点数を上げるために効果的なコツや解き方を包み隠さずご紹介しましたので、ぜひ参考にしてPart3対策をしてくださいね!
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