新形式のTOEICになって何がどう変わったの?
新形式のTOEICでハイスコアを取る勉強法が知りたい。
このようにお悩みの方へ、以下について解説していきます。
本記事の内容
- TOEICの新形式と旧形式の比較
- 新形式のTOEICでハイスコアを取るための学習ステップ
- 新形式のTOEICでハイスコアを取るコツ
この記事を書いている私は、新形式のTOEICで950点を2回取った経験があります。
「TOEICが新しくなった」「TOEICが新形式になって難しくなった」という声をネット上でちらちらと見かけて、何が違うんだろう?と疑問に思っていませんか?
そこで本記事では、TOEICの新形式と旧形式の違いや、新形式のTOEICでハイスコアを取るための学習ステップなどを紹介していきます。
この記事を読めば新形式のTOEICでも問題なくハイスコアを取れるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
TOEICの新形式と旧形式の比較
そもそもですが、TOEICは2016年5月に今の新形式に改訂されました。
実はけっこう前のことなんです。
では具体的にどんな風に形式が変わったのでしょうか。
新形式のTOEICと旧形式のTOEICの比較
この章では新形式と旧形式の変更点について次の3つについて詳しく解説していきますね。
- 問題数
- 出題傾向
- 難易度
①問題数
ひとことで言うと、簡単なパートの問題数が減って難しいパートの問題数が増えました。
具体的には以下の通り。
- パート1, 2, 5の問題数が減った
- パート3, 6, 7の問題数が増えた
パート1, 2, 5は問題になる英語が短く、サクッと解けるパートでしたが、問題数が減ってしまいました。
逆にパート3, 6, 7は問題になる英語が長く、解くのに時間や労力がかかるパートにもかかわらず、問題数が増えました。
サクッと解ける問題が減ったのはなかなか厳しいですね…
②出題傾向
出題傾向の主な変化は以下の4点です。
- パート3, 4で画像付きの問題が登場
- Part3で3人での会話が登場
- Part7で3つの文章を読んで答える問題が登場
- Part7で適切な位置に文章を挿入する問題が登場
リスニングでは聞くだけではなく、聞いたうえで画像の情報を処理するような問題が新しく増えました。
リスニングで出てくる画像の例
他にも、3人での会話が登場したので、今まで以上に話の流れを正確に把握する必要があります。
リーディングでは、Part7で3つの文章を読んで答える問題が登場しました。
答えの根拠になる情報が3つの文章に散らばってしまうので、昔の問題形式よりも解くのに時間がかかるようになりました。
3つの文章を読んで答える問題の例
さらに、本文中の適切な位置に一文を挿入する問題も登場しました。
文章全体の流れを把握できていないと解けない問題なので、飛ばし読みなどのテクニックが通用しなくなりました。
新形式になって、手間がかかる問題が増えたような印象を受けますね。
③難易度
難易度は全体的に難しくなってしまいました。
先ほどお伝えした、簡単なパートの問題数が減り、難しいパートの問題数が増えたこと。さらに、3つの長文を読んで答えるような複雑な問題が登場したことが難易度アップの原因です。
またリスニング問題では、直接的に答えない問題が出題されるようになり、全部聞き取れたのに選択肢を選ぶのに迷ってしまうような問題も増えたのも難しくなった原因の一つです。
例
Does the bus stop at Baker Street?(バスはベーカーストリートに停まりますか?)
- (A) Here’s the schedule. (こちらが時刻表になります。)
- (B) A one-way ticket. (片道切符)
- (C) No, I don’t have any.(いいえ、持っていません。)
「普通に考えると会話が成り立っていませんが、こういう選択肢が正解になったりします…。」
実際、SNSでも新形式になって難しくなったという声を見かけます。
新形式はとにかく難しくなってしまいました。
新形式のTOEICで800点以上を取るための学習ステップ
ただでさえ苦労していたのに、難しくなっちゃったならTOEICでハイスコアを取るのは無理かも…
たしかにTOEICは新形式になって難しくなってしまいましたが、正しい順番で勉強すれば、今まで通りTOEICで800点以上のハイスコアを取ることは可能です。
その学習ステップとは具体的に次の通りです。
- 【基礎づくり】単語と文法、リスニングの勉強をする
- 模試を解いて弱点を確認する
- 苦手な分野、パートの勉強をする
- 各パートの解き方を定着させる
ステップ1. 単語と文法、リスニングの勉強をして基礎を身につける
英語が何も分からない場合や、今のスコアが平均点(600-620点)以下の人は、まずは英語の基礎を学びましょう。
なぜなら基礎力がない状態でいきなりTOEIC特化の勉強をしても、暗記型のような勉強になってしまって効率が悪いからです。
学ぶべき英語の基礎は次の3つです。
- 単語
- 文法
- リスニング
単語学習には『キクタンTOEIC600』を使いましょう。
この単語帳にはTOEICの平均点である600点を取るために必要な単語、つまり基本的かつ超重要な単語が網羅的に収録されています。
英語の基礎力をつくるのに最適です!
文法の勉強には『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』と『高校英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』を使うのがおすすめ。
この参考書は、基本的な文法をとにかくわかりやすく解説してくれるので、英語が苦手な方でもすらすらと文法を理解できるようになっています。
イラストを使ってわかりやすく説明してくれるので、文法の重要ポイントがよくわかります!
リスニングは、『フォニックス英語リスニング』を使って勉強するのがおすすめです。
フォニックス(発音のルールを記号化したもの)を学ぶことで英語本来の正しい発音を学べるので、カタカナに当てはめて発音を覚えるよりも正確にリスニングができるようになるのです。
カタカナ発音で英語を覚えるのはデメリットしかないので、はやいうちに発音記号を学べるこの本は超おすすめです!
ステップ2. 模試を解いて弱点を確認する
基礎力が身についてきたら、次はTOEICの模試を解いて弱点を探していきましょう。
まだ基礎しか勉強してないけど大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
実はTOEICで使われている英語は、中学高校レベルの基礎的なレベルの英語がほとんど。
なので、基礎を身につけたらすぐに模試を解いて、自分の苦手を探すべきなのです。
ちなみに使う模試は『公式問題集』一択。
この模試はTOEIC公式が出している問題集なので、本番と同じレベル・質の模試を解くことができます。
1冊に2回分の模試が収録されているので、自分の苦手の傾向を知るためにも2回分解きましょう。
ちなみに模試を解いて答え合わせをするときは、次のことを意識してください。
- どのパートで
- どの問題を
- どうして間違えたのか
これらをハッキリさせることで、対策すべきパートや分野は分かるようになるので、面倒でも必ず意識して答え合わせをしましょう。
ステップ3. 苦手な分野、パートの勉強をする
ステップ2で苦手なパートや分野がハッキリしたら、TOEIC特化の勉強をしていきます。
- 単語を知らなくて間違えた問題が多い場合は単語学習
- 文法の穴埋め問題をたくさん間違えた場合は文法学習
といったように、自分が間違えた原因やパートに適した勉強をしていきましょう。
具体的な勉強方法はこちらの記事で詳しく解説していますので、効率的にTOEIC対策をしたい人は必ず読んでくださいね。
ステップ4. 各パートの解き方を定着させる
苦手な分野やパートがなくなってきたら、仕上げに各パートの解き方を身体に定着させていきましょう。
なぜならいくら正確に問題を解く力があっても、制限時間内にできるだけ多くの問題を解けないと意味がないからです。
できるだけ多くの問題をすばやく正確に解けるようになるためには、練習問題を繰り返し説いたり、なんども模試を解くのが有効です。
ちなみに、各パートの効率的な解き方を個別の記事で解説しているので、それぞれの解き方をしっかりと確認しておきましょう。
各パートの効率的な解き方へのリンク
新形式のTOEICでハイスコアを取るためにやるべきこと3つ
この章では新形式のTOEICでハイスコアを取るためにやるべきことを紹介します。
具体的には次の3つです。
- 時間配分を身体に覚えさせる
- 先に設問を読む癖をつける
- 英語を読むスピードを上げる
1つずつ紹介していきますね。
①TOEICの時間配分を身体に覚えさせる
まずもっとも大事なことですが、TOEICの時間配分を身体に覚えさせておきましょう。
新形式のTOEICでは、今までよりも時間配分を守ることが大切です。なぜなら、サクッと解ける問題が減って、解くのに手間がかかる問題が増えたから。
ちなみに新形式の理想的な時間配分は次の通りです。
パート | パート全体での制限時間 | 1問当たりの制限時間 |
---|---|---|
Part5 | 10分 | 20秒 |
Part6 | 10分 | 37.5秒 |
Part7 | 55分 | 約1分 |
Part5と6はコツさえつかめば、サクッと解けるようになるので、それぞれ10分で解く。そして長文問題のPart7にたくさんの時間を使えるようにするのが時間配分のポイントです。
ちなみに、時間配分は知識として知っているだけでは意味がありません。
本番で時間配分通りに解くためには、普段の勉強の段階から時間配分通りに解く練習をしておきましょう。
「模試=本番直前にやるもの」というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ定期的に解いて、時間配分通りに解くことに慣れていきましょう。
②先に設問を読む癖をつける
リスニングとリーディングのどちらにおいても、新形式のTOEICでは先に設問を読むのがとても重要です。
なぜなら、前もって何について聞かれているのかを確認してから問題を聞いたり読んだりした方が効率がいいからです。
アナウンスを聞いた後に「○○について何て言っていましたか?」と聞かれるよりも、「○○についての情報を聞き取ってください」のように質問内容を知ったうえでアナウンスを聞いた方が、すばやく確実に正解できますよね。
TOEICも全く同じで、先に設問を読んで、何を聞かれているのかを確認してからリスニングしたり本文を読んだ方が、スムーズかつ正確に問題を解けるのです。
「最初に設問を読む。」これを意識しましょう!
③英語を読むスピードを上げる
英語を読むスピードを上げるのも重要です。
なぜなら新形式では長文問題の問題数が増えたので、速く読まないと時間内に解けず、ハイスコアも取れないからです。
英語を読むスピードを上げるためには、英語を読むときに頭の中で音読しないことが重要です。
頭の中で音読していると、音読するスピードでしか文章を読めません。結果的に読むスピードが遅くなってしまいます。
頭の中で音読しないで英語を読むためには、単語を見た瞬間に意味を理解して、頭から順番に英語を理解できるようになりましょう。
そのためには、見た瞬間に意味を思い浮かべられるくらい、単語や熟語、文法力を定着させる必要があります。
この単語なんだっけ?この文法どういう意味だっけ…
のように悩んでいる暇はありません。
文章を見ただけで意味を理解できるよう、単語と文法の勉強を繰り返しましょう。
まとめ:新形式は難しくなったけど、しっかり対策をすれば800点以上は取れる!
この記事では、新形式のTOEICと旧形式のTOEICの比較や、新形式に対応するための学習ステップなどを紹介してきました。
この記事のおさらい
- TOEICの新形式と旧形式の比較
- ①簡単な問題が減って難しい問題が増えた
- ②複雑な問題が増えた
- ③全体的に難しくなった
- 新形式のTOEICで800点以上を取るための学習ステップ
- ステップ1. 単語と文法、リスニングの勉強をして基礎を身につける
- ステップ2. 模試を解いて弱点を確認する
- ステップ3. 苦手な分野、パートの勉強をする
- ステップ4. 各パートの解き方を定着させる
- 新形式のTOEICでハイスコアを取るためにやるべきこと3つ
- ①TOEICの時間配分を身体に覚えさせる
- ②先に設問を読む癖をつける
- ③英語を読むスピードを上げる
新形式のTOEICは簡単に解けるパートの問題数が減ったうえに、解くのに手間がかかる問題が増えたので、今まで以上に難しく、そして時間が厳しくなりました。
とはいえしっかり勉強すれば、800点以上のハイスコアを取ることも十分可能ですので、新形式に対応した方法でしっかりと対策をしていきましょう。
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