どうもまーたくです。
本コンテンツでは、TOEIC800点を取るための『完全ロードマップ』を紹介していきます。
自分の英語力を数値で証明できるTOEIC。TOEICでハイスコアを持っていると、転職や海外赴任などのキャリア面で有利にはたらくような資格です。実際私も、TOEICスコアのおかげで、年間休日125日、毎日定時退社、年収100万円アップという条件で転職を成功させられました。
ただ、TOEICでハイスコアを取るのは正直なところかなり難しいです。ちょっと勉強をしたからといって、確実にハイスコアが取れるものではありません。
現に、800点以上を獲得している人はTOEIC受験者のうち上位13.1%しかいません。
受験者数 | 平均スコア | 800点以上の割合 | |
---|---|---|---|
2017年 | 96万1440人 | 582点 | 12.9% |
2018年 | 97万9474人 | 580点 | 12.8% |
2019年 | 83万954人 | 588点 | 13.6% |
平均 | 92万3956人 | 538点 | 13.1% |
データ引用元:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会公式サイト
ではTOEIC800点を取れる人と、取れない人の違いは何なのでしょうか。
それは案外シンプルで、「正しい方法」「正しい手順」で勉強しておらず、なおかつ「間違った努力」を積み上げているからです。
断言しますが、TOEICは正しい方法・手順に勉強量が伴えば、800点ほどのスコアは誰でも普通に目指せます。
実際に私も、TOEICで全然スコアが伸びないときがありました。スキマ時間を探したりして使える時間はできるだけ勉強していたにも関わらず、結果がついてこなかったんです。むしろ点数が下がることすらもあって、「こんなに頑張っているのにどうして伸びないんだろう?もう無理かも…」とまさに挫折寸前でした。
ですが、ある時からそれまでのやり方を改めて軌道修正をかけたところ、みるみるうちにTOEICスコアが伸び始めました。
私の場合は結果が出たので良かったのですが、今思えば本当にたくさん時間をムダにしたなと思います。ムダな労力を積み上げたのに実は全く的外れで、他のことに使える多くの時間と機会をムダにしてしまいましたから。
だからこそ、今この記事を読んでくださっているあなたには、同じミスをしてほしくありません。
この記事では、そんな私がTOEICスコアを伸ばすために培ったノウハウを余すことなく解説しています。TOEIC800点を目指すための具体的な方法、最短期間でスコアアップするためのコツまで分かりやすく網羅的にまとめました!
本記事の内容
- TOEICスコアを上げるために必要なスキル
- TOEIC800点を取るためのロードマップ6ステップ
- 最短でTOEICスコアを伸ばすコツ
- TOEIC学習に関するQ&A
この記事を書いている私は、TOEIC950点を独学で2回連続で取った経験があります。
「まだまだ初心者だ」「なにから勉強すべきかわからない」そんなあなたでも心配はいりません。この記事を読めば、TOEIC800点を取るための方法が迷うことなく全て分かります。
では早速、はじめていきましょう!
【大前提】TOEICのスコアを上げるために必要なスキル
「まずは、TOEICのスコアを上げるために学ぶべき英語力とそのレベルから解説していきます!
そもそもですがTOEICで800点を取るためには、どんなスキルを身につけるべきなのかを知っておくのが重要です。
なぜなら身につけるべきスキルを知らなければ、どんな勉強をしたらいいかが分かりませんし、なによりモチベーションをキープするのが難しいからです。
TOEICで800点を取るためには、次の2つのスキルが必要です。
- 英語力
- TOEIC力
英語力
まず当然のことですが、TOEICのスコアを上げるためには英語力を身につけるのが必須です。
英語力はTOEIC対策の基盤になる部分であり、ここをどれだけしっかりと固められるかが、スコアアップ成功の鍵を握っています。
ひとことで英語力と言っても色々な英語力がありますが、800点を取るために必要な英語力は次の4つを指します。
- 語彙力
- 文法力
- リーディング力
- リスニング力
どのスキルも重要なものなので、徹底的な対策が必要です。
TOEIC力
TOEICで800点を取るためには純粋な英語力だけではなく、TOEIC力も必要になってきます。
TOEIC力とは、集中力をキープしつつTOEICの問題を正しくすばやく解く力のこと。
※造語です。
もっと具体的に説明すると、次のようなスキル全般を指します。
- TOEIC問題形式への慣れ
- TOEICの問題をすばやく解くための知識
- 2時間ぶっ通しで問題を解く集中力
TOEICは問題数が多く、正確かつスピーディーに問題を解かなければ高得点が取れません。
それに、TOEICは2時間ぶっ通しの試験なので集中力を切らさないのも重要です。
「読めばわかるのに読む時間がない。」「本当は理解できるはずなのに集中できない…」なんて感じたことはありませんか?
それはTOEIC力が不足しているからこそ感じることなのです。
ですからTOEIC800点を取るためには、純粋な英語力にプラスしてTOEIC力も身につけるのが重要です。
ちなみにTOEIC力は英語の勉強だけをしていても身につきませんので、英語力を身につけるための勉強だけではなくTOEIC力を伸ばすための勉強もしっかりとやらなければいけません。
もちろん、TOEIC力の伸ばし方もこれから紹介するロードマップでしっかりと解説していきます。
TOEIC800点を取るロードマップ6ステップ
TOEICの点数を上げるために必要な知識が分かったところで、TOEIC800点を取るためのロードマップを次の6ステップで紹介していきますね。
- 模試を解いて弱点を把握する
- 英語の基礎力を鍛える
- リスニングの勉強をする
- 長文読解の特訓をする
- 各パート特化の対策をする
- 分析と改善を繰り返す
効率よくTOEIC800点を取るためには、この手順を守って正しく進めていく。ただこれだけです。めちゃくちゃ重要な部分ですので、何度も読み返して確実にTOEIC800点を取れるようにしましょう!
STEP1. 模試を解いて弱点を把握する
まずは勉強の事前準備として、模試を解いて弱点を探しましょう。
いきなり英語の勉強を始める人もいますが、絶対NGです。いきなり勉強に取りかかると、膨大な時間をムダにしてしまう可能性すらあります。
なぜなら自分の弱点、つまり勉強すべきことが分かっていないと、的外れな勉強をしてしまうからです。
悪い例
- 現在完了形の受身形のニュアンスがよくわからないから時制と受動態の勉強をするぞ!
- とりあえず、参考書の最初から文法を勉強してみるか…
この2パターンにおいて、Aの方が勉強の効果が出やすいのは明らかですよね。
勉強とは本来、足りない知識を補ったり苦手を克服するためのものです。
なので効率よく勉強するためには、まずはじめに自分に足りない知識や苦手な部分を一通り把握するのが大切になってきます。
なので勉強をするよりも先に、徹底的に弱点を洗い出しましょう。
ちなみに、弱点を探すときは苦手な部分を探すだけではなく、どうしてその部分が苦手なのかまで深掘りするのがポイントです。
良い例
- 文章が理解できない→単語の意味が分からないから=単語や熟語の勉強
- 穴埋め問題が苦手→正しい品詞を選ぶのが苦手だから=品詞の見分け方や位置の勉強
- リスニングが苦手→単語がつながって発音されると聞き取れないから=英語の音声変化の勉強
このように「どうして苦手なのか」まで深掘りすると、よりピンポイントで勉強できて成長スピードがグッと上がるので、
- 弱点
- 弱点になっている原因
の2つを徹底的に分析しましょう!
ちなみにTOEICの弱点探しにおいて最も優れている参考書は、TOEIC公式問題集です。
TOEIC公式問題集とは、TOEIC公式が出版している模試。
本番さながらの模試2回分と丁寧な解説が魅力。
公式問題集では模試を解けるだけではなく、1つ1つの問題に丁寧な解説もついているので、どうして間違えたのか。どんな知識があれば解けたのかを正確に把握できるので、弱点の洗い出しにピッタリです。
公式問題集を使って弱点把握をする方法については、『【知らないと遠回り】TOEIC公式問題集の正しい使い方を徹底解説!』の最初の方で解説していますので、必ずチェックしておきましょう!
TOEIC対策の成功を左右するくらい重要なステップなので、1週間くらいかけても全然OKです!
STEP2. 英語の基礎力を鍛える
弱点の洗い出しと学習計画の作成が終わったら、英語の基礎力を鍛えるのを最優先で進めていきます。
英語の基礎力は、次の2つからできています!
- 単語
- 文法
肝心の勉強方法をそれぞれ紹介していきますね。
単語
単語は、TOEICに特化した単語帳を使って勉強していくのがもっとも効率的です。
現在のレベルによって使うべき単語帳は異なりますので、自分のレベルにあった単語帳を使っていきましょう!
ちなみに一日に勉強する単語の数は次のように決めます。
単語帳に載っている数÷7をした数
÷7をすることで、1週間で単語帳を1週する計算になりますよね。これを毎週繰り返すことで週1のペースで絶対に復習できるので、圧倒的なスピードで語彙力が身につきます!
そして単語学習は次のようなスキマ時間でやるのが鉄則!
- 歯磨きしている時間
- 通退勤の電車の中
- 昼食が配膳されるまでの数分
- 寝る前のスマホタイム
このようなスキマ時間で2分もあれば単語10個くらいには目を通せますよね。
たかが2分でも1日5回積み重なれば10分、それが10日続けば1時間40分もの時間になります。
なので「たった数分だから…」と思わず、どれだけ小さなスキマ時間でもコツコツ勉強して、少しでも多くの単語を覚えていきましょう!
そうはいっても単語を覚えること自体が苦手なんですけど…
単語を覚えるのが苦手な方は、次の3つを意識して単語の学習をしていきましょう。
英単語を覚えるコツ
- 単語を映像やイメージと結び付けて覚える
- 覚えようとしている単語を使って文章を作る
- 適切なタイミングで復習する
これら3つは、どれも正しく取り組めば英単語を長期記憶として覚えられるような方法になっています。
長期記憶として単語を覚えれば半永久的に忘れることがありません。
日本語を忘れないのと一緒の理屈です!
英単語を効率よく覚えるコツについては、『【暗記が苦手でも大丈夫】TOEIC英単語の効率的な覚え方』で詳しく解説していますので、単語を覚えるのが苦手で苦労している人はぜひ参考にしてみてください。
文法
文法は最初の1か月で集中して勉強しましょう。TOEICでよく出る文法の種類はあまり多くないので、1ヵ月もあれば十分に学びなおせます。
TOEICでよく出る文法
- 英語の語順
- 5文型
- 品詞
- 否定文
- 疑問文
- 時制
- 動詞の活用
- 助動詞
- 能動態/受動態
- 接続詞
- 関係詞
- 前置詞
- 比較
どの文法が分からないかを把握できていないんですが…
分からない文法が分からない場合は、次のような順番で取り組んでいきましょう。
文法を効率的に勉強する方法
- 文法書に付属している練習問題を解いて、弱点文法を洗い出す
- 明らかになった弱点を徹底的に勉強する
- 再度弱点文法の練習問題を解いて、実力チェック
この方法なら自分の弱点探しから対策まで取り組めるので、何から勉強したらいいか分からない人でも迷うことなく文法の勉強ができます!
ちなみに文法を完璧に理解するには、文法書を読むだけではなく練習問題を解くのがコツです。
どんな文法書でも必ず練習問題が付属しています。解説を読んで自分なりに納得できたら、付属している練習問題を解いて知識を定着させましょう。
人間の脳はただインプットされた情報はすぐ忘れてしまいますが、自分なりに考えてアウトプットした情報は長期記憶として覚えやすいという特徴があるので、文法を覚えるスピードがグッと上がりますよ!
文法が苦手だと感じている人は『【TOEIC文法対策】勉強する順番と覚え方を徹底解説!おすすめ参考書も紹介』で、文法の勉強方法を徹底的に解説しているので、ぜひチェックしてみてください!
STEP3. リスニングの勉強をする
英語の基礎力と平行して、リスニングの勉強にも取り組んでいきます。
といってもいきなりリスニング問題を解くのはおすすめしません。なぜならやみくもにリスニングをしても、「やっぱり聞き取れないわ」と挫折する原因になるからです。
効率よくリスニング力をアップさせるためには、次のような順番でリスニングの特訓をしていきましょう。
- 英語の発音の基礎を学ぶ
- 英語の音声変化について学ぶ
- オーバーラッピングで音を聞き取ることに慣れる
- ディクテーションでリスニングの精度を磨く
まずは英語の発音の基礎を学ぶのが最優先。なぜなら発音の基礎を知っておくことで、なんとなくではなく1語1語しっかりと聞き取れるようになるからです。
発音の基礎を学ぶためには、発音の方法を学んで実際に色々な単語や文章を発音してみるのが一番効果的です。
ちなみに発音を学ぶのに役立つのが、『フォニックス英語リスニング』という本。
英語の発音について基礎中の基礎から丁寧に説明されているので、初心者の方でも安心して勉強できます。
英語の発音の基礎を学んだら、次は英語の音声変化について学びましょう。
音声変化とは、言葉をスムーズに話そうとするときに本来の音が変化する現象のこと。
「助手席」を「じょっせき」って発音するような現象です!
代表例
- get up:ゲラップ
- water:ウォーラー
- good bye:グッバイ
英語には基本の発音がありますが、文章の中では必ずしも基本の発音通りに読まれるとは限りません。むしろ基本の発音通りに読まれることの方が少ないくらいです。
ちなみに、音声変化には大きく分けて3つのパターンがあります。
3パターンの音声変化
- 連結・同化 (リンキング・リエゾン)
- 変形(フラッピング)
- 脱落(リダクション)
音声変化の内容や、音声変化を聞き取れるようになるための方法は『【音声付き】英語の音声変化を聞き取れるようになる勉強法をTOEICリスニング満点が徹底解説』で紹介していますので必ずチェックしておきましょう。
どの音声変化もほぼすべての文章で起こる現象なので、しっかり学んで理解を深めておきましょう!
英語の発音や音声変化について学び終わったら、実際に英語を聞き取る練習に入っていきます。
その第1ステップが「オーバーラッピング」。
オーバーラッピングとは、台本を読みながら流れる音声と一緒に英語を読み上げる勉強法。
台本を見ずに聞き取った英語を読み上げるシャドーイングとは違い、オーバーラッピングは台本を見ながらお手本の音声と一緒に発音をしていきます。
なのでまだ英語を聞き取れない人でも、効率的に英語の音が聞き取れるようになれるのです。
とはいえやり方を間違えると全く効果がないので、『【英語がみるみる聞こえる】オーバーラッピングの効果とやり方をTOEICリスニング満点が徹底解説』を参考に、正しい方法でオーバーラッピングに取り組みましょう!
オーバーラッピングを何度も繰り返して、大体の英語を聞き取れるようになったら、仕上げにディクテーションをやっていきます。
ディクテーションとは、読み上げられた英語をリスニングしながら書き起こす勉強法
ディクテーションは読み上げられた英語をすべて文字に書き起こすので、次のような細かい部分までしっかりと聞く習慣やクセがついて、リスニング力がグッと上がります。
- aやtheなどの冠詞
- atやonなどの前置詞
- 弱く読まれて聞こえづらい部分
- 音声が変化した英語
しかも聞き取れなかった部分は空欄になるので、自分の弱点をハッキリさせるのにも役立ちます。
一字一句書き起こすのでかなりレベルは高いですが、その分仕上げとしての効果は抜群なので、リスニング学習の終盤では必ず取り組みましょう!
ディクテーションもやり方をミスると学習効率がガクッと下がってしまうので、『【苦手の徹底対策】本当に効果が実感できるディクテーションのやり方をTOEICリスニング満点が解説』を何度も読んで、正しい方法で取り組みましょう!
このSTEP1~4通りにやれば、リスニング力は間違いなく向上しますので必ずやりましょう!
STEP4. 長文読解の特訓をする
リスニングと並行して長文を読む特訓も始めましょう。
長文読解トレーニングの手順は以下の通り。
- 趣味に関する英文サイトを精読して、英語への耐性と読解力を上げる
- TOEIC Part6,7で使われている長文を精読して、読解力を上げる
- 上記2種類の文章をたくさん読んで、読解スピードを上げる
精読で読解力を上げてから、多読で読解スピードを上げる。この順番を間違えないようにしましょう!
そもそも正確に理解できないと、読むスピードは絶対に上がりませんからね。
長文読解のトレーニングとはいえ、いきなりTOEICで出題される文章を読むのはハードルが高いですよね。
なので、はじめは英語への耐性をつけるためにも自分の趣味に関する英語サイトをじっくりと読むのがおすすめです。
- 映画が好き→映画の情報サイト
- 音楽が好き→音楽の情報サイト
- スポーツが好き→スポーツ情報サイト
自分の趣味に関する英文サイトを読み続けていれば、内容が理解しやすいこともあって英語を読むこと自体にだんだんと耐性が付いてきます。
しかも趣味に関する英文は内容も理解しやすいので、精読の入門としても大いに役立ちます。
精読とは、文章の意味を徹底的に把握しながら読む特訓方法
精読のやり方
- 文章中の主語や動詞などの文構造を分析しながら文章を読む。
- 読んでいる文章の中でわからない単語・文法があれば1つずつ全て理解し、文章の意味を完璧に理解する。
文構造を分析しながら読むには、スラッシュリーディングがおすすめです!
スラッシュリーディングとは
Have you seen / Jane / recently? / No, I haven’t, / but I’m meeting / her / next Thursday.
あなたは会った / ジェーンに / 最近?/ いいえ、会っていません / しかし、私は会います / 彼女に / 次の木曜日に。
というように、英文の中にある意味の区切れを探して「 /(スラッシュ)」を入れて、語句の塊ごとに意味を把握する方法。
「この単語の塊はどういう意味・役割なのかな?」と考えるのが、文構造の分析につながります。
スラッシュリーディングをすることで、日本人がやりがちな「返り読み」するクセを矯正できるので、学習初期のうちに必ずやりましょう!
自分の趣味に関する英文サイトを読んで長文への耐性がついてきたら、次はTOEICのPart6,7で実際に使われるような長文を読み始めましょう。
このステップではPart6,7特化の参考書を使って、自分の理解が正しいかを確認しながら長文読解をしていきます。
この時に使う参考書でおすすめなのは次の2つ。
次のステップやPart特化の対策でも使うので、読解力が足りないと感じている人は必ず手にしましょう!
このステップでもSTEP1と同じくスラッシュリーディングをやりましょう。スピードは遅くてもいいので、とにかく正確に意味を理解するのが大事です!
ステップ2までで長文を理解する力は身についているはずですので、あとは長文を読むスピードを上げるだけです。
長文を読むスピードを上げる具体的な方法は、多読。これに尽きます。
多読とは、英語をたくさん読む練習のこと。
「スラッシュを引きながら…」「単語の意味を調べながら…」といった手間はかけず、文章の概要をつかむトレーニング。
多読の効果を高めるためにはポイントが3つあります。
- 頭の中で音読をしない
- 返り読みをしない
- 日本語→英語ではなく、英語で直接理解する
頭の中で文章を音読していると、音読できるスピードでしか英語を読めなくなるので注意です!
また、いちいち日本語に訳していてもリーディングのスピードは伸びません。英語を見た瞬間に意味を把握できるくらいの語彙力・文法力を身につけておきましょう。
初心者には、多読トレーニングはおすすめしません。なぜなら、正確に意味を理解できないのに、早く読む練習をしても何の役にも立たないから。
そもそも文法・単語を知らないと、文章の概要をつかめません。焦らず基本から順番に取り組みましょう。
STEP5. 各パート特化の対策をする
ここまできてようやく各パート特化の対策を始めます。
パート特化の対策を始めるの遅くないですか?
最初に本質的な英語力を身につけておくことで各パートの対策が簡単になるので、むしろこのくらいのタイミングがベストです。
例えば、リスニング力がないのにいきなりパート3の勉強をしても「なんか聞き取れないけど、繰り返し聞いていれば聞き取れるようになるでしょ!」とめちゃめちゃ非効率な勉強しかできませんよね。
なので先にしっかりとした英語力を身につけてしまって、あとはTOEICならではの対策に力を注ぐのがもっとも効率的なのです。
英語力が身についている分、それぞれのパートの素早い解き方や注意すべきポイントを学ぶだけで簡単にスコアが上がります!
各パートの対策について詳しく学べる記事を用意してあるので、そちらで徹底的に学んでいきましょう!
パートごとの対策を徹底的に学べる記事
STEP6. 分析と対策を繰り返す
このロードマップ通りに1通り勉強したら、あとは分析と対策を繰り返していきましょう。
大前提として、1回勉強しただけでは絶対に全てを覚えきれません。
TOEICで800点を取るためには、次のサイクルを何度も回していく必要があります。
- 間違えた問題を分析して、勉強すべき内容をハッキリさせる
- 勉強する
- 一通り勉強した後に、勉強の成果を確認するために模試を解く
- 間違えた問題を再度分析…
- …
むしろこのサイクルに突入してからが本番だと考えておいてください!
- なぜ間違えたのか
- 何を知っていれば正解できるのか
- 何を勉強すべきなのか
この3つを正確に分析し、ピンポイントで勉強を繰り返していけばスコアは必ず上がっていきます。
伸び悩んでいるときは正確に分析できていない可能性がありますので、以下2つの記事を参考に自分の本当の弱点と効果的な対策を探してみてくださいね。
伸び悩んだ時に読みたい
最短でTOEICのスコアアップを実現するコツ
では次に、TOEICのスコアアップを最短で実現するコツを紹介していきます!
- 思考停止で勉強しない
- 定期的に学習の効果をチェックする
- 毎日継続して勉強する
①思考停止で勉強しない
まずは思考停止で勉強しないこと。
どういうことかというと、下の4つを常に考えて効果的な勉強だけに集中するということです。
- 自分は何が苦手なのか
- どうして苦手なのか
- 何を知っていれば苦手じゃなくなるのか
- 効率よく学ぶにはどんな方法が適しているのか
頭を使っている良い例
現在完了形の受身形の意味がよくわからない…
↓
そもそも現在完了形の理解が不十分なんだよね。そこに受身形が加わるから混乱しちゃうんだ…
↓
ということは現在完了形を完璧に理解できれば、受身形になっても理解できるようになりそう
↓
文法の参考書で現在完了形の説明を読み、仕上げに練習問題を解く
世の中の多くの人は下の例のようになんとなくで勉強をしてしまっているせいで、必要以上に多くの勉強をしてしまっています。
思考停止している悪い例
文法が苦手な感じがするからとりあえず文法の勉強をしよう!
↓
参考書に載っている文法を片っぱしから勉強する
このようなことは至って普通に起きています。というか、世の中の学習者さんは悪い例のような感じで勉強している人がほとんどです。
ですが効率よくスコアを上げたいなら、弱点を分析して狙い撃ちで勉強するのがめちゃめちゃ重要になってきます。
なので思考停止で毎日なんとなく勉強するのではなく、
- 自分は何が苦手なのか
- どうして苦手なのか
- 何を知っていれば苦手じゃなくなるのか
- 効率よく学ぶにはどんな方法が適しているのか
を常に意識しながら勉強していきましょう。
②定期的に学習の成果をチェックする
次に、定期的に学習の成果をチェックするのも大切です。
TOEIC対策における学習の成果をチェックする=練習問題を解くことです。
例
- 文法の勉強をした→2,3日後に文法書の練習問題を解いて覚えているか確認
- パート6の勉強をした→実際にパート6の練習問題を解いて正解できるか確認
「勉強したら終わり」ではなく、例のように一定期間後に練習問題を解いて勉強の成果があったかどうかをこまめにチェックしましょう。
勉強の成果をこまめにチェックすることで、自分が取り組んだ勉強が本当に意味があったのか、それとも効果がなかったのかを評価できます。
実践→評価して本当に効果があった勉強方法を積み上げていけば最短でのスコアアップに必ず役に立ちます。
③毎日継続して勉強する
最後にもっとも大事なことですが、毎日継続して勉強するようにしましょう。
なぜなら毎日勉強することで、次のようなメリットがあるからです。
毎日勉強するメリット
- 学習内容を長期記憶として覚えやすくなる
- 一気に勉強するよりも身体が楽になる
- 勉強する習慣が身につき、勉強が苦ではなくなる
特に1つ目の「学習内容を長期記憶として覚えやすくなる」というのは、最短でスコアを伸ばすためには欠かせない要素です。
毎日繰り返し勉強することで、大事な情報だと脳が認識して忘れることのない長期記憶として保存してくれます。
とはいえ毎日勉強を継続すること自体が大変なのも事実。そんな時は次のようにして勉強をしてみるのをおすすめします。
勉強を続けるのためのテクニック
- 目標を細分化する
- とりあえず1分だけでも勉強してみる
- ポモドーロ・テクニックを使って勉強する
特に「とりあえず1分だけでも勉強してみる」というのはかなり効果的です。
なぜなら勉強はやり始めるのが一番大変で、始めてしまえば意外と苦ではないからです。
会社とかも同じで、月曜日の出社前に「行きたくない」と思っても、出社してしまえば意外と金曜日まで頑張れたりしますよね。
モチベーションを保ちつつ、毎日勉強を継続する他にも使える対策はいくつかあるので、毎日勉強を継続するのに苦労している人はそういったテクニックなどを活用しつつ毎日勉強を継続して、最短でスコアアップを目指しましょう!
TOEIC学習に関するQ&A
ではここからは、TOEIC800点を目指す上でよくある質問にお答えしていきます。
- 毎日何時間くらい勉強しなきゃいけないの?
- 頑張って勉強してもスコアが上がらないのはなぜ?
- 新しい問題を解きまくるべき?それとも復習を大事にすべき?
- スコアアップのためのテクニックはある?
- 短期間でスコアアップできる?
①800点を取るには毎日何時間くらい勉強しなきゃいけないの?
結論、おおよそ下の表のとおりです。
例
今550点の人が800点を取るためには1450時間の勉強時間が必要。
ちなみにこの人が3か月後、半年後、1年後を目標に850点を取ろうとした場合の、1日当たりの勉強時間は以下の通り。
3ヵ月:約8時間
半年:約4時間
1年:約2時間
え、こんなに勉強するんですか…?
必ずしもそうとは限りません。勉強方法や使う参考書などによっては勉強時間の短縮も十分可能です!
特に今回の記事では、必要最低限の労力と時間でTOEIC800点を取るためのロードマップを紹介しましたので、何度も見返しながら効率的に勉強に取り組みましょう!
TOEIC800点を取るために必要な勉強時間の他に、勉強時間の作り方についてもっと詳しく知りたい方は、『TOEIC800点を取るにはどれくらいの勉強時間が必要?短縮方法と勉強時間を探す方法も徹底解説!』も参考にしてみてくださいね。
②頑張って勉強してもスコアが上がらない。むしろ下がったりするのはなぜ?
頑張って勉強したにもかかわらずTOEICスコアが変わらなかったりむしろ下がったりする理由は、結果として出てくるTOEICスコアと実力との差が関係しています。
あまり知られていませんが、実はTOEICスコアと本来の実力には差があるのです。
TOEIC公式が公表している内容によると、全受験者の68%の人が、本来の実力から±50点のスコアを獲得する可能性があるとされています。
つまりどういうことかというと、
- 本来は550点レベルの実力だけど上ブレて600点とれた
- 本来は600点レベルの実力だけど上ブレて550点だった
ということが普通に起こるのです。
このようにいくら頑張って勉強しても、本来の実力と結果として出てくるTOEICスコアに差がある以上、勉強してもスコアに反映されないことはある程度しょうがないことだといえます。
もしも確実にスコアを上げたいのであれば、スコアを実力の差に影響されないくらい実力を伸ばすのが重要になってきます!
確実にスコアを上げたいのであれば、点数が変わらなかったり下がった時に確認すべきポイントをおさえつつ、今回紹介したロードマップ通りに勉強に取り組んでくのをおすすめします。
③新しい問題を解きまくるべき?それとも復習を大事にすべき?
結論、現状どれくらいTOEIC対策ができているかによります。
【学習初期で、弱点を洗い出す段階にいる人】
新しい問題を解きまくるべき
勉強を始めたての時は、何が分からないかも分からない状態のはず。
なので何を勉強すべきかをハッキリさせるために、とにかくいろんな問題を解いて、自分が解けない問題や間違えてしまう問題をできるだけ多く洗い出すのが大切なのです。
【弱点対策中の人】
復習を大事にすべき
弱点対策中の人は、自分が間違えた問題を中心に復習するのを優先しましょう。
人間の脳は、短期間のうちに繰り返しインプットされた情報を大事なものだと認識し、長期記憶として保存する特性があります。
なので弱点対策中は、間違えた問題を何度も何度も復習して、「この問題はこうやって解くんだよ」「この問題で使われている文法はこういうルールだよ」と脳にインプットするのが効果的になります。
【弱点の勉強を一通りし終わった人】
新しい問題を解きまくるべき
学習初期で洗い出した弱点を勉強し終えたとしても、実は隠れた苦手分野が隠れているかもしれませんよね。
なので一通り弱点の対策をし終えた人は、勉強漏れがないかを確認するためにも新しい問題を解きまくるのが効果的なのです。
自分の現在地に適した方法で勉強をしていきましょう!
④スコアアップのためのテクニックはある?
結論、あります!
例を挙げると、
- リスニングで放送された単語や、発音が似ている単語が選択肢にある場合は間違い
- リスニングしながら答えを選ばない
- Part5,6では、選択肢→空欄の前後→文章全体の順番で読む
- Part7では本文だけではなく、追記や補足情報にもヒントが隠れているので注意する
といったものがあります。
ここで紹介するにはあまりにも多くのテクニックが存在しているので、『【一目で分かる画像つき】TOEICのコツ・テクニック18選!全PART徹底紹介!』でTOEICスコアを一押しするテクニックを覗いてみてください。
ただしテクニックだけでは800点には到達できません!テクニックはあくまでも実力のサポート役だと覚えておきましょう。
⑤弱点分析とかをしなくても最短でスコアアップできる?
弱点分析とかむずかしそうだからやらなくてもいいかな…
分析しなくても頑張れば最短でスコアアップできますか?
結論、分析なしで短期間でスコアアップするのは無理でしょう。
この記事で何度もお伝えしてきた通り、効率的にTOEICスコアを伸ばすためには、弱点の把握とその対策をピンポイントで行う必要があります。
弱点の分析・把握をしないで勉強をすると、必要な勉強をできなかったり、逆にムダな勉強をしてしまうことにつながります。なので分析なしで短期間でスコアアップするのはかなり厳しいということが分かりますよね。
もしも弱点分析をしないで勉強だけに集中したい人がいれば、弱点分析のステップをプロにお願いしてしまうのも1つの手です。
最近、弱点分析や取り組むべき勉強方法まで全てプロが教えてくれるTOEICコーチングというサービスが人気です。
TOEICコーチングとはこんなサービス
- あなたの弱点を分析し、専用の学習プランを作ってくれる
- 学習の進捗に応じて、学習プランを調整してくれる
- 使うべき教材を全て用意してくれる
- TOEIC学習中の悩みや質問に答えてくれる
- 勉強だけに集中できる状態を整えてくれる
特に弱点の分析や把握は、TOEIC対策の成功を左右するくらい重要なことですが、慣れていないと普通に失敗してしまいます。
なので次のように考えているのであれば、勉強以外のステップ全部をプロに丸投げできるTOEICコーチングを利用するのがおすすめです。
- 焦って弱点分析が甘くなりそう
- 正確に弱点を把握できるか不安
- 勉強だけに集中して、早くスコアを上げたい
TOEICコーチングにもいろいろあるので、TOEIC950点の私が本当に有益なサービスを厳選しました。
『TOEIC対策はコーチングで決まり!おすすめスクール4選』でそれぞれの特長を紹介していますので、短期間でTOEICスコアを上げたい人は必見です!
さいごに:正しい努力を積み上げればTOEIC800点は必ず取れます
本記事ではTOEIC800点を取るための『完全ロードマップ』を紹介しました。
正直、TOEIC800は簡単に取れるものではありません。しかし、その難易度を左右するのは、どれだけ正しい方法・手順で勉強できるか。そしていかに行動・継続できるかです。
今回紹介した知識を確実に実践して正しい努力を積み上げれば、TOEIC800点を取れるのも遠い未来ではありません。
特に勉強し始める前の弱点を分析・把握する段階は非常に重要なので、焦らず時間をかけて進めてみてくださいね。
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